サッカーの祭典W杯で激闘に次ぐ激闘を繰り広げ、日本中を熱狂させた岡田ジャパン。そのプレーの数々は世界の目にはどう映ったのだろうか?

 W杯南アフリカ大会から実施されたある試みがある。それは、走行距離やパス成功率といったプレーのデータを細かく計測し、ほぼすべてをFIFAの公式ページで公開するようになったこと。

 今大会、日本代表は戦前の低い評価を覆しベスト16に進出。はたして彼らが見せたサッカーは、世界のどこに位置づけされたのだろうか。FIFAが決勝トーナメント1回戦後に発表したデータ(7月1日時点)をもとに検証してみよう。

 日本がベスト16に進出した国と比べて特に優れていたのが運動量だ。日本の「90分あたりの走行距離」はベスト16に進出したチーム中5位で、「敵チームがボールを持っているときの走行距離」は3位だった。特に相手がボールをキープしている時に、守備のために走りまわったということだ。

 日本のチーム内の走行距離を見ると遠藤保仁がトップで、本田圭佑がそれに続いている。日本の中では最も運動量と縁がなさそうなテクニシャン2人が、汗をかくことをいとわずにチームのために走っていたのである。

【日本代表の走行距離ランキング】
1位 遠藤保仁 42.02?(389分)
2位 本田圭佑 45.48?(390分)
3位 長友佑都 45.43?(390分)
4位 長谷部誠 43.83?(375分)
5位 駒野友一 43.03?(390分)

 一方、ベスト16のみならず出場32か国で最下位だったのが「パス成功率」だ。60%という(1477本中890本)という成功率は、FIFAランキングでも日本より大きく劣る北朝鮮(65%)や、ニュージーランド(61%)よりも低かった。ちなみにパス成功率のベスト3は1位スペイン(81%)、2位ブラジル(80%)、3位アルゼンチン(77%)だった。そういうサッカー大国とはまったく質の違うサッカーを、日本はしていたということになる。

 だからと言ってからっきし日本の攻撃がダメだったというわけではない。「枠内シュート率」において、驚くことに日本はベスト16のチーム中トップだった(59%)。日本はシュートの精度が低いと言われ続けてきたが、今大会はその定説を覆した形になった。今大会の日本は縦に速く攻める意識が徹底されており、ミスパスも多かったのだが、ボールがうまくつながったときには、相手が守備のブロックを整える前にゴール前に近づくことができた。

 とはいえ、このW杯を通して日本代表が今後に生かせるような「攻撃の形」を見せられたかどうかといえばやはり疑問符がつく(日本が今大会に取った4得点のうち2得点は、今大会各国が苦労したフリーキックからの得点であった)。数字をとおして見ることで、やはり日本代表の基本戦術が"超"守備的であったことが浮き彫りになった。



『世界は日本サッカーをどう報じたか 』
 著者:木崎 伸也
 出版社:ベストセラーズ
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