「オファーは理にかなったものだった。しかし、アーセナル側はそれを評価してくれなかった。一度たりともプライスを出すことはなかった」と副会長のジュゼ・マリア・バルトメウ氏が北京遠征の地で語り、セスクのバルサ入りは消滅した。

 明らかとなったアーセナル側の対応。バルサ側からは正式なオファーを2回出したが、全く相手にしてもらうことはできなかった。やはりキャプテンとしてアーセナルを支えるセスクを売る考えなどアーセナルには全くなかったということだ。

 「スポーツ面、そして気持ちの面で悪いニュースではあるが、経済的な面ではポジティブと言える」と続けたバルトメウ氏。元々、サンドロ・ロセイ会長も4000万ユーロ以上はセスクに出さないと明言していた。

 セスクのアーセナル残留、そしてバルサ入りの噂もあったアルテタもエバートンと5年間の契約延長をし、選手獲得プランの軌道修正をバルサはしていくことになる。スポルト紙は、バルサはW・ブレーメンのエジルにコンタクトを開始したとも伝えている。

 グアルディオラ監督は、「もしこれ以上来る選手がいなければ、居る選手でやるしかない」とコメントし、カンテラ出身のティアゴ・アルカンタラ、ウリオル・ロメウ、ジョナタン・ドス・サントスといった選手に出場機会を与えて行くという方針もある。

 セスク獲得が不可能となりゼロからのスタートに戻ったバルサ。カンテラ選手のレベルは高いとは言え、そしてセルジ・ブスケスやペドロといった例外はあるが、ディフェンシブハーフ、センターバックなど核となるポジションをいきなり彼らに任せるわけにもいかないだろう。バルサの選手選びは、この夏まだまだ続きそうだ。

(スペイン通信)