もしも人事部のOLが『ドラッカー 最後の言葉』を読んだら…?

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 今、世間を席巻している『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(岩崎夏海/著、ダイヤモンド社/刊)、通称“もしドラ”。新刊JP編集部もそのブームに乗っかり、ドラッカーの本をたまたま編集部のデスクの近くにいた人事部のOL、Eさん(28歳)に読んでもらうことにした。

 「えー?私、やだー」とダダをこねるEさん。「ドラッカーってどんな人?流行ってるの?」。おいおい、Eさん。うち(新刊JP)は『もしドラ』の著者にインタビューもしてるんだぜ? 「ああ、『もしドラ』の人か!」。Eさん納得。まあ厳密にいえば『もしドラ』の元を書いた人だけど。そして、数時間に及ぶ交渉の末、ドラッカーの本を読むことを約束してもらった。

 今回、人事部OLのEさんに読んでもらった本は講談社から出版されている『ドラッカー 最後の言葉』(窪田恭子/訳)。2005年にドラッカーは亡くなったが、本書はその死の直前に行われたインタビューの内容をまとめたもので、本のサイズも少し小さく、非常に読みやすく再構成されている。
 その中からEさんが心に響いたり、仕事上で使えそうな言葉について選んでもらい、語ってもらった。


■「遂行期限と責任者を決定せよ」(p37)
Eさん評「どんな仕事でもちゃんと締め切りがないといけないなーって。よく考えたら確実に〆切ある仕事を優先してやっちゃうんだよね。なあなあにするんじゃなくて、きちんと仕事をするため、全部に〆切を設けることにします…」

■「自分がやりたいこと」への誘惑に打ち勝つ(p28)
Eさん評「やりたい仕事とやるべき仕事って違うじゃない。そこは人事としても思うところがあって、やりたい仕事をやるのは素晴らしいことだけど、すべきことがきちんとできてこそやりたいことができるんだよね。この本には大統領の例が載っていたけど、仕事のスケールは違っても基本的な考え方は同じだなと思ったなあ」

■「弱点の克服は二の次」(p117)「キャリアの早い段階から長所を探り出せ」(p118)
Eさん評「苦手なことを克服するって美談としてよく話されるけど、でも限界はあるよね。時間もかかるし、失敗して落ち込むのも馬鹿らしいし…。弱みを直すんじゃなくて、長所を早い段階から見つけて伸ばしていくことが第一だと思います。もちろん弱点の克服は重要だけど、二次的な対応策でしかないっていうのはドラッカーの言うとおりかな」

■「答えは過去のキャリアにある」(p120)
Eさん評「さっきの“弱点の克服は二の次”の項目を読んで、自分で得意なものを見つけようと考えたけど、大して過去のキャリアなかったわ、私(笑)。でも、人事として、何をすべきかっていう目標を見据えて仕事を進められる人を育てていきたいよね」


 ほかにも、「生き方は教えられない」「自ら未来を切り開いていけ」「若いうちから責任と権限を」といった項目が気になったというEさん。
 どうやらドラッカーの言葉は普通の人事部OLにもささるものがあったようだ。「世界情勢はあまり詳しくないけど、これからの時代の働き方っていう点ではすごく参考にできる!」とEさんは語り、そのまま『ドラッカー 最後の言葉』を持って帰ってしまった。

 凝縮されたドラッカーのエッセンス、とくと味わって欲しい。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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