2008年のエンタメ・ノンフィクション1位に私が押したのは坂口恭平『TOKYO0円ハウス0円生活』(大和書房)だった。隅田川のいわゆるホームレスに学ぶ、都市で生きるためのノウハウは驚きの連続で、東京で食べて楽しむだけだったら、あくせく働く必要がないことを思い知らされた。
 そしてその思想の発展系『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)が4日、発売された。これは、今まで学び観察したホームレスたちの生活から発展し、都市に住むとはどういうことか、生活するとは何なのかまでを考察した作品になっている。建築冒険家と名乗っていた彼は、今や、思想家あるいは哲学者の域に達している。
 数ヶ月前からプロモーションを初め、ユーストリームを使った新しい形態の情報発信システム「DOMMUNE」http://www.dommune.com/では、すでに中沢新一、養老孟司などと過激なトークバトルを交わしている。現在の建築システム、土地の所有などに真っ向から立ち向かう坂口恭平。いよいよ彼から目が離せない。

(東えりか)







■ 関連記事
『R-18文学賞から強力新人登場〜『ふがいない僕は空を見た』』(2010年7月22日10:32)
『昭和を生き抜いた女の根性物語〜『流転の薔薇』』(2010年7月21日14:56)
『各界の女たちが語る戦争』(2010年7月12日11:14)


■配信元
WEB本の雑誌