「40代は、できるだけ社外の人間関係を密にしたほうがいい」

 それも同業者だけでなく異業種の人ともつきあえば、仕事でもプライベートでも何かしらの刺激を受けるはず。

 しかし、そのためには、「また会いたいと思われる存在になる必要がある」と生活経済評論家の川北義則氏は指摘します。そのテクニックの一つとして川北氏が推奨するのが「割り勘をやめること」。

 例えば、初めて会った人とウマがあって、行きつけの飲み屋へ繰り出したとします。会計が2人で1万円とすれば、割り勘だと1人5000円。しかし、ここで「私が誘ったのでご馳走させてください」と伝えます。「それは何ですから、半分にしましょう」と言われても、「今日は本当に楽しかったし、嬉しかったんです。だから、いいんです。私にご馳走させてください」と返します。誰だって一緒に楽しい酒が飲めた、ありがとうと言われて嫌な人はいません。

 それでも相手が「申し訳ないですから」といったら、「だったら次はご馳走してください。遠慮なくご馳走になりますから」と言えばいいのです。これなら相手もたいてい納得するし、納得しないまでも奢られる負担はグッと軽くなります。人はとかく貸し借りを嫌いますが、こと飲食に限って言えば、奢り奢られることで「今日は私が」「では、今度は私が」と次への関係を深めることができるのです。

 とはいえ、上手に奢られるのは意外と難しいもの。奢ることは一歩間違えれば、相手に対して優越的な立場に立つことにもなるわけで、人によっては「奢られ酒は美味しくない」と考える人もいるかもしれません。奢ったことを感謝されるどころか負担に思われ、敬遠されるとしたらこれほど虚しく、割の合わない話もありません。それを避けるには、(1)心から楽しかったと思える時 (2)いっさい見返りを期待しない (3)感謝の気持ちを込めて奢る ことです。

 そうでないなら、奢っても仲良くなる可能性は低いのですから、むしろドライな割り勘にしたほうが貸し借りなしのフェアな関係で、かえってうまくいくのではないでしょうか。

 川北氏自身も割り勘を好まないようです。その理由は、割り勘だと支払いをすませた時点で、その人との関係がいったんプツリと切れてしまうから。次へのつながりのきっかけを作るためにあえて割り勘をしないというのも、40代男性の大人なテクニックの一つかもしれません。



『40歳からの人間関係 うまくいく人 いかない人』
 著者:川北 義則
 出版社:PHP研究所
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