場所にも時間にも縛られない新しい働き方の「現在」(後編)

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 場所も時間も制限されず、自由に自分でオフィスを選び仕事をする「ノマドワークキング」を実践するビジネスマンが増えているという。

 そういえばここ最近、ルノアールやマクドナルドでコーヒーを頼み、PCを開いて作業をしているビジネスマンをよく見かける。ノートブックの普及やインターネット接続環境の改善、そしてデータのクラウド化によって、いつでもどこでも仕事ができるようになった。だからこそ、「ノマド」(nomade)=「遊牧民」的な、場所を選ばない働き方が可能となったのだ。

 そんな「ノマドワーキング」の現在を追いかける本特集、前編ではダイヤモンド社から『「どこでもオフィス」仕事術』を出版したコンサルタント・中谷健一さんに、「ノマドワーキング」という言葉が作られたきっかけやその働き方の利点などを聞いた。

 では、「ノマドワーキング」のデメリットはどこにあるのか。中谷さんは「モチベーションの維持」と言う。

「モチベーションのコントロール、『ノマドワーキング』の提唱者である佐々木俊尚さんは“アテンションコントロール”と言いますが、それがしづらいと思います。仕事と私生活の境界線が薄れてしまい、途中で怠けてしまったり、時間の制限なく仕事をしてしまうこともあります」

 誰も見ていないときに、怠け心が出てきてしまう。いかに緊張感を保って仕事をするかが重要となる。また、パソコンがつながらなくなることがあり、何も仕事が出来なくなってしまうこともあると中谷さんは指摘する。

 ここで中谷さんの実際の一日の生活を教えてもらった。

「まず朝は7時頃に起きて、朝ごはんを食べてメールチェックをします。その後、8時半から9時くらいに家を出るのですが、そのままクライアント先に行ってしまいますね。この時間だと電車も空いているので、携帯電話でSNSやメールをチェックします。
私の場合はだいたい1日2〜3ヶ所クライアント先をまわるので、その間は“オフィス・ルノアール”や“オフィス・マクドナルド”などで仕事をしています。レンタルオフィスは便宜上借りていますがほとんど使いません。
そうして、仕事が終わるのがだいたい20時から21時くらい。家に帰ってから夜ご飯を食べ、インターネットで情報収集をしてだいたい寝るのは2時くらいでしょうか」

 自分のオフィスに寄らないことで、クライアント先を最短距離で移動できる。そうなると仕事に割く時間が増える。こうした効率的な仕事の進め方が出来るというわけだ。

 『「どこでもオフィス」仕事術』では、喫茶店やファーストフード、公園や観光地に至る様々な場所をオフィスとしてどう使えるかを評価したり、「ノマドワーキング」をする際に必要な基本ツールやオフィス環境などを紹介する。

 中谷さんは「本書を読んでもらって、書評や感想をブログなどで書いてもらえれば。この本の公式サイトとリンクして、共有知にしていきたい」と話す。

 社会が大きく変わるなか、人々の働き方も変わろうとしている。「ノマドワーキング」という働き方もそうした新しい潮流の1つである。
 普通に生活していたら、そういうような動きは実感できないかも知れない。しかし、徐々に大きな変革の時は近づいてきているようだ。
(新刊JP編集部/金井元貴)


※ダイヤモンド社より電子書籍版『「どこでもオフィス」仕事術』が7月28日リリースされる。『「どこでもオフィス」仕事術』の白黒写真は全てカラーで掲載。また、ノートブックの電源検索サイト情報も増量。詳細は以下のページから。
http://diamond.jp/e-books/


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