新時代の電子書籍『朗読少女』が7月23日、リリース

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 かねてよりリリースに期待が集まっていたiPhoneアプリ『朗読少女』が7月23日、ついにApp Storeで販売を開始した。

 『朗読少女』はアニメーションと連動し、15分程度の名作文芸を乙葉しおり(cv:ささきのぞみ)という少女が朗読するiPhone及びiPod Touch対応のアプリケーション。

 もちろん機能は本を読んでくれるだけではない。「本を読むためのインセンティブ」として、「好感度」が設定されている。iPhoneアプリならではのタップによるコミュニケーション機能を通して「好感度」をあげていくと、際どい(?)行為も許してくれるようになるという。
 また、少女の服装を着せ替えることができる衣装機能なども搭載されており、現在多くの男性の心をつかんで止まないゲームソフト「ラブプラス」的要素を含んだアプリとも言える。

■『朗読少女』の可能性(1)―読書とエンタテインメントの融合

 7月13日、東京・六本木の東京ミッドタウンで開催されたiPhoneアプリ『朗読少女』リリースの発表会見で、開発・販売元でありオーディオブックの配信サービスFeBeを運営する株式会社オトバンクの代表取締役社長・上田渉氏はこう発言した。

 「(朗読少女は)読書エンタテインメント・アプリケーション、読書をエンタテインメント化するためのアプリケーションだと考えています」

 これまでの読書といえば、能動的に情報を仕入れる必要があった。テレビのように受動的に情報が入ってくるというわけではなく、自分で気合を入れて読まないと前に進めないものであったのだ。
 ところが、この『朗読少女』ではいつでもどこでも「本を読んでもらう」というこれまでなかった受動的な読書を可能とし、そこに「本を読めばご褒美がある」というインセンティブとして、エンタテインメント要素が付け加えられている。

 つまり『朗読少女』は読書を「遊び」化した上で、電子書籍時代の新しい読書の形―もはやそれは単純に「読書」と言えないのかも知れないが―を提示する可能性を秘めているのである。

■『朗読少女』の可能性(2)―資格試験学習におけるキラーコンテンツになりえるか

 発表会見の冒頭で放映された著名人による体験ムービーにおいて、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者・山田真哉さんはこんなことを話している。

 「本だけに限らず、資格試験などでも使える可能性のコンテンツだと思います」

 今回販売される初期タイトルは「羅生門 LITE」。こちらのアプリソフトをダウンロードすると、その中でまずは「羅生門」「よだかの星」「ごんぎつね」の3作品をダウンロードすることができる(「羅生門LITE」は7月中ダウンロード無料)。ここで用意されている3作品は、不朽の名作といわれる文芸作品だが、上田氏も今後の展開として「文芸に限らず、コンテンツをジャンル関わらずに拡充していく。また、勉強とも親和性が高いと考えており、受験勉強や資格試験といったところまで提供できたら」と話す。

 これまでも資格試験の勉強をするゲームソフトは存在したものの、「耳で聴く」ということに特化したものはあまり聞かれない。
文芸だけではなく、様々なジャンルでも進出すると言う上田氏。その中でどのようなキラーコンテンツを作っていくか、期待が膨らむ。

■『朗読少女』の可能性(3)―新しいクロスメディアの形となるか

 『朗読少女』が持つ可能性として期待されるのが、クロスメディアとしての機能だ。

 読書とエンタテインメント性を融合し「新時代の電子書籍」を提示した『朗読少女』だが、ウェブだけの展開のみならず、テレビやラジオなどといった様々なメディアとのコラボレーションも可能だ。

 開発元・販売元の株式会社オトバンクは『朗読少女』のリリースに際し、既に大手出版社やコンテンツ制作会社との提携が決定しているとし、商品内のキャラクターを軸に更なる展開を見せていくという。

 『朗読少女』のApp Storeにはさっそく「面白いアプリになりそう」「朗読を聴いていると心が楽になりました」といったレビューも寄せられており、ユーザーからの反応も上々だと言える。
 出版不況の時代において『朗読少女』はどのような発展を遂げていくのか。期待して見ていきたい。
(新刊JP編集部/金井元貴)

◇『朗読少女』公式ホームページ
http://www.rodokushojo.jp/


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