韓国の朝鮮日報は21日、「日韓併合から100年を迎えるにあたり、日本政府は菅直人首相の名前で談話を発表する。また、旧朝鮮王朝が所蔵し、現在は日本の宮内庁に保管されている文化財を韓国に返還することを検討している」と報じた。一方、日本外務省は21日午後、記者会見で朝鮮日報の報道を「事実ではない」と否定した。

 2010年2月に行われた日韓外相会談で、韓国の柳明桓外相は岡田外相に対し、現在は宮内庁に保管されている『朝鮮王室儀軌』の返還を要求し、7月7日には仙谷由人官房長官が「過去の歴史が残した問題をひとつひとつ解決していく」と語っていた。

 これを受け、朝鮮日報は21日、外交筋の話として、日本政府は韓国国民に謝罪すると同時に、不法な形で流出した文化財を韓国に返還することを検討していると報じた。

 これに対し、中国新聞社をはじめとする中国メディアは、「日本政府は謝罪に文化財の返還などといった実際の行動を通じて、韓国国民に謝罪の真意を伝えるつもりなのだろう」と推測の記事を掲載した。

 一方、日本外務省の児玉和夫報道官は21日午後の記者会見で、朝鮮日報の報道を否定、「文化財の返還を検討しているとの事実はない」と述べた。(編集担当:畠山栄)



■最新記事
日韓併合100年で日本が韓国へ謝罪、中国も大きな注目
日韓併合100年、菅首相の「談話」は「村山談話」の謝罪を超えるか−韓国
日韓併合で親日派が受け取った「恩賜金」公開、メディアは批判強める
「日本が高宗王の拉致を計画」、韓国教授がドイツ外交文書を公開
親日派の財産没収に子孫「憲法違反」主張して訴訟―韓国