『インセプション』で熱い友情で結ばれたレオナルド・ディカプリオと渡辺謙

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全米で7月16日に公開され、初日3日間で興行収入6040万ドルを突破し、レオ主演作では歴代トップのスタートを切った『インセプション』(7月23日公開)。本作の来日記者会見が7月21日にザ・リッツカールトン東京で開催され、レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、クリストファー・ノーラン監督、プロデューサーのエマ・トーマスが登壇。本作への思いを語った。

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レオ扮するコブは、他人の潜在意識に入り込み、アイデアを盗むことができるスペシャリスト。そのため国際指名手配犯となった彼だが、渡辺謙扮する大物実業家サイトーのオファーで、ある不可能なミッションに挑む。このオリジナリティあふれる設定についてノーラン監督はこう語った。「夢だけど、現実性が感じられる設定にしたかったのです。非常に現実性がある物に、無重力状態といった要素を加えた非現実的な物として表現をしました」。

レオは、本作の撮影について「毎日が驚きの連続でした」と語った。「雪崩を作ったり、360度回転するセットがあったり、周りの物がすべて爆破されたりして。毎日、何かが起こると期待させられました。また、スペクタクル大作だけど、キャラのエモーショナルな旅の部分を演じるのがとても楽しかったです。マリオン・コティヤールや謙さんとは、いろんな深い演技論を交わしました」。

また、日本の観客に向けて、本作をこうアピール。「日本の方は、新しいアイデアに対してオープンです。宮崎駿監督作の『千と千尋の神隠し』(01)に代表されるシュールな世界観にも躊躇せずに飛び込むことができる。謙さんとも、本作とテーマ的にも通じる黒澤明監督の『夢』(90)の話をしました。本作は、ハリウッドのスタジオから生まれたものにしてはユニークな映画。こういう映画こそ、大事にしていただきたい」。

渡辺謙は、ノーラン監督の演出について「クリスから『ジェームズ・ボンドみたいに演じてほしい』と言われましたが、残念ながら脚本にはボンドガールが用意されてなかったです(笑)」とおちゃめなコメントをした後、監督をこう絶賛。「本作はスクリプトの段階から緻密な計算をしたうえでやらないと、半年で撮影できなかった。彼には科学的、建築学的な才能など、あらゆる才能があり、ダ・ヴィンチの再来ではないかと」。レオもノーラン監督について、「確固たるビジョンをもった映像作家。本作は、クリスにとって(フェデリコ・フェリーニ監督の)『8 1/2』(63)みたいな作品。クリスの作品の集大成です」と褒めたたえた。

また、レオはこの会見でも、渡辺謙を褒めまくり。「謙さんはもともと複雑な役をこなす俳優さんだと思っていたけど、実際一緒に仕事をしてみて、プライベートでも紳士的でたくさんの物を与えてくださる親切な俳優さんでした。日本人として誇りに思うべきです」。何度も繰り返してこう言ってるところを見ると、レオは本当に渡辺謙のことが大好きなようだ。

レオたち日米英仏の超豪華スターが共演し、世界6ヶ国で撮影を敢行した超大作『インセプション』。度肝を抜く斬新な映像はもとより、駆け引きのあるスリリングな人間ドラマは、観る者をうならせる。また、衝撃的なラストが待ち構えているので覚悟して臨んでもらいたい。【Movie Walker/山崎伸子】

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