ローマが15日、新シーズンに向けて真のスタートを切った。クラウディオ・ラニエリ監督は「私にとってキャンプは、新シーズンがどうなるかを理解する時期になる」と話している。ローマは昨季、あと一歩のところでインテルに大きな喜び(スクデットとコッパ・イタリア)を持っていかれた。インテルとの勝負は新シーズンも続くだろう。

「私は常に改善しようとスタートを切る。昨シーズンと同じようなことを繰り返すのが、決して簡単じゃないことは分かっている。だが、2位を狙ってスタートすることは絶対に嫌なんだ。もちろん、インテルはさらに強くなるだろう。だが、我々は彼らを倒すことを目指す。まずは来月の(イタリア・)スーパーカップからね」

「ヴェスレイ・スナイデル? インテルは彼をくれたレアル・マドリーに感謝すべきだね。ファンタスティックな選手で、バロンドールにふさわしい。ディエゴ・ミリートも同じだよ。ワールドカップで彼をあまり見られなかったのは残念だ。(レアルへ去ったジョゼ・)モウリーニョ? 私じゃなくて、君らメディアが懐かしいんだろう。彼と(ラファエル・)ベニテスとでは、哲学が変わってくるはずだ。ただ、細かい点への気配りや、チームに対する仕事ぶりは同じなはずだよ。インテルはこの上なく恐いチームに変わりない」」

ただ、インテルとの争いはピッチ上だけでなく、移籍市場も絡んでくる。ローマが再び獲得したいと望んでいるDFニコラス・ブルディッソの問題だ。

「彼は素晴らしい選手だが、ないものは出せない。インテルが理性的な要求に戻ってくれるなら、獲得のために全力を尽くすよ。チャンピオンズリーグの出場リストにも入れないのに、ああいう金額を出すなんて…」

一方、加入したMFシンプリシオとFWアドリアーノについては、「ファビオ(シンプリシオ)は複数の役割をこなすことができる。低目のレジスタ(司令塔)としても、彼を獲得したんだよ。アドリアーノ? 彼はフィニッシャーだ。遠くからでもスタートできる、(ルカ・)トーニとは大きく違うよ。彼をどうやってベストのコンディションにするか、これから見ていこう」と語った。

また、先行き不透明なクラブの今後に関しては、次のように述べている。

「(センシ・ファミリーは)ローマのために素晴らしいことをやってきた。彼らほど、ローマを高いレベルで維持した人たちはいない。私としては、彼らよりもうまくやれる人が(新オーナーに)なることを願うしかないね。私が35年ぶりにローマへ戻ってきたのは、センシ・ファミリーのおかげなんだ。私の契約が問題になったことはないし、それは今後も同じだよ。ファンが興味あるのは、クラブのことよりも、ピッチ上のチームの姿勢だと思う。私はそのことを考えなければいけない」