インテリア文化研究所の本田榮二代表は、このほど東京虎ノ門のニッショーホールで開催された国交省後援の登録内装仕上基幹技能者特例講習会で、セミナー通算2000回を達成した。
本紙連載「インテリア閑話」の執筆者でもあるインテリア文化研究所の本田代表は、東洋リノリューム(現東リ)に勤務していた1975(昭和50)年頃より、商品知織の普及を中心としたセミナー活動を続けてきた。5年前にインテリア文化研究所を発足させた後も執筆活動とセミナー活動を二本柱に据え、年間50〜60回のセミナーを担当している。2000回を達成するのに35年間を要した計算になる。本田代表は「回数が多ければ良いと言うものではない」と謙遜しているが大変な記録である。それを可能にしたのは、「トータルインテリアを語れる世界で唯一の存在」と評価される豊富な商品知織と思われる。
東リ時代に28年間在籍した商品企画部で、接着剤・塩ビ床材・ロールカーペット・タイルカーペット・壁紙を担当、そして3年間出向したキロニーでカーテンを経験している。
このキャリアを可能にしたのは、(1)当時のインテリア業界がトータルインテリアの黎明期、(2)勤務する東リがトータルインテリアメーカーを志向、(3)本人の知的好奇心、(4)エネルギッシュな行動力、という4点に尽きる。
エネルギッシュという点では、昨日の講習会も360分間、1度も椅子に座らず立ったまま身振り手振りを交えながら大きな声で要点を説明していた。範囲も建築業法や労働安全衛生法などの法律から、工程管理・品質管理・在庫管理・安全管理・実務に役立つOJT教育までと幅広いだけに要するエネルギーは並大抵ではない。
35年の間には、オフィスのIT化、ホルムアルデヒドなどによる室内空気汚染、アスベスト問題、インテリア素材の自然志向、住宅着工量の大幅減など様々な問題が次々と浮上した。これらの問題に対して、本田代表が執筆やセミナーを通じて積極的な提言を行なってきたことは誰もが認めるところである。現在、「百年に一度」と言われる世界的大不況の中でインテリア業界は大きな岐路に立たされている。本田代表の先見力と情報発信力に今後も期待したい。