今年1月、肺がんを公表したつかこうへい(韓国名:金峰雄=キム・ボンウン)さんが10日午前10時55分、肺がんのためで亡くなった。62歳だった。つかさんは、戦後の演劇界を代表する劇作家、演出家、作家であり「蒲田行進曲」「熱海殺人事件」などの作品で知られる。

 韓国のメディアも、在日韓国人2世として「少数者に対する差別がない世の中を」との祈願を織り込んだ、数々の優れた作品を生み出したつかこうへい氏が12日に亡くなったと、その早すぎる死を惜しんだ。

 つかこうへい氏は珠玉のような作品を相次いで発表し、日本の演劇界にすい星のように登場したとし、直木賞を受賞してからも、その活動意欲は旺盛であり、死を迎える直前まで及んだと伝えている。

 つかさんは1985年11月、韓国人のキャストによる「ソウル版熱海殺人事件」をソウルで上演するなど、日韓の文化の交流を行った。1990年に光文社から発行されたエッセー「娘に語る祖国」では、在日であるがゆえの苦悩や葛藤(かっとう)、祖国に対する複雑な感情を愛娘に語りかける形式でつづった。

 またひらがなで表記されたペンネームは、「いつか公平」をもじったものであり、差別がない公平な世の中を望む意味が込められているといったエピソードや、今年1月に自分が亡くなった後には、その遺骨を日本と韓国の海峡に散骨してほしいとの遺言を残したと紹介している。(編集担当:李信恵・山口幸治)



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