最近ブームが定着したアヒル口。

 アヒル口とは、その名のとおりアヒルのくちばしのような形をした口のこと。具体的には口角(唇の両端)がキュッと上がり、口先はやや突き出たような状態で、ちょうどアルファベットの「W」のようにめくれあがった形をしているのが特徴です。

 ゼロ年代(2000年代)に入って、そんなアヒル口の人がモデルやタレントによく見かけられるようになりました。たとえば、田中美保や上戸彩、広末涼子、YUKIなどが典型的なアヒル口です。

 アヒル口には2種類あります。生まれつきアヒル口の「天然アヒル」の人と、表情としてわざとアヒル口を作っている、いわば「人工アヒル」の人です。ここ数年で天然アヒルの人が爆発的に増えたとは生物学的に考えにくいので、このアヒル口ブームはみんなが積極的にアヒル口を作るようになった=つまり人工アヒルが増えた結果だと考えるのが自然。

 とはいえ、これまで「人工アヒル」は「男性に媚びている」として女性から嫌われることも多い表情でした。そのため、はっきりと「アヒル口だからかわいい」「アヒル口だから好き」と明言されることがあまりなかったのも事実。ところが、アヒル口のモデルやタレントが目立つようになると、アヒル口は数年の間に一気にポジティブに受け止められるようになってきました。

 2005年に『現代用語の基礎知識2006』(自由国民社)、2006年には『大辞林 第二版』(三省堂)にそれぞれ「アヒル口」という語句が掲載されたのは、国民へ広く認知されるようになったことを示す象徴的な出来事といえます。

 いまは一般の女の子のあいだでも、写真を撮るときにアヒル口にするのは「キメ顔」の定番。丸ごと一冊アヒル口をテーマにした本まで出版され、近年では女性も男性のアヒル口を魅力の一つととらえるようになりました。

 アヒル口が文化としてすっかり定着した感があるこの頃、街を歩いていったい何人の"人工アヒル"とすれ違うのでしょうか。一度試してみたいものです。



『なぜアヒル口に惹かれるのか 』
 著者:野村 理朗
 出版社:メディアファクトリー
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