名だたるビジネス本作家たちの代表作を次々と採点していく『ビジネス本作家の値打ち』(扶桑社/刊)。そんな本書の刊行を記念し、『ビジネス本作家の値打ち』著者の水野俊哉さん、ブログ「切込隊長BLOG」を運営する切込隊長さん、『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社/刊)の著者・中川淳一郎さんの3人によるトークイベントが7月4日、東京・お台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」(運営/ニフティ株式会社)で行われた。

 普段から過激な発言を繰り広げることで有名な3者。どうなることか…と期待と不安を胸に蓋を開けてみたところ、想像以上の過激なトークが展開された。ほとんどは活字に起こせない話ばかりだったが、その一部をレポートする。

 前半戦は現在のビジネス書を取り巻く状況からスタート。
 『ビジネス本作家の値打ち』では、1作、2作目は評価がとても高いのに、だんだん尻すぼみに低評価になっていく現象を垣間見ることができたが、同じように切込隊長さんも「ビジネス本を書いている人は、(冊数を重ねてくると)だんだん何を書いていいのか分からなくなっていく現状がある」と発言。さらに水野さんは「ビジネス書作家の数も多過ぎる。個人的には半分くらいでもいいくらいだと思う。あと、売る努力はすごくするけれど、質、内容は二の次になっているように思う」とビジネス書業界に渦巻く課題をそれぞれ指摘した。

 またこの日、最も目立っていたのが中川さんだ。自由奔放にパネラーと絡む中で、「ビジネス書をいくら読んでも、意味はないんです」と衝撃発言。その真意を聞かれると「自分にとってのキーマンを3人押さえておけばビジネスで成功できることを僕は知っている。何冊もビジネス書を読むより、キーマンとなるその3人からひたすら学んだ方がいい」と説明した。

 休憩を挟んで行われた後半戦では、昨年ベストセラーになった『就活のバカヤロー』(光文社/刊)の企画を担当した常見陽平さんと、アルファブロガーの小飼弾さんの2人が新たに壇上に登り、5人で“ぶっちゃけトーク”を繰り広げた。

 常見さんが『ビジネス本作家の値打ち』について「ヒヨって70点以上ばかりにしたでしょ」と問い詰めると、水野さんが慌ててその理由を答えるという一面も。また、常見さんと中川さんはともに一橋大学出身でしかも同期。普段から交流があるそうで、壇上では2人によるプロレスショーが繰り広げられ、客席が唖然とするというワンシーンもあった。

 他にも中川さんと小飼さんの“歴史的和解”(以前、中川さんの著書『ウェブはバカと暇人のもの』を小飼さんがブログで酷評したことがあった)など、とにかく最初から最後までカオス状態のまま完走したトークイベントだったが、そんな中で中川さんのこんな言葉が印象に残った。

 「よくビジネス書出したいって人がいるけれど、そういう人は本業を頑張るしかないんだよ。普段の仕事をちゃんとやって、本業で活躍することが一番重要なんだよ!」

 普段、中川さんはビジネス書をほとんど読まないそうだが、事実、彼は成功している。ビジネス書を何冊読むかではなく、いかに仕事とストイックに向き合えるか。もちろん「優秀な奴はもともと優秀だし、バカな奴はもともとバカ」(中川さん)なのであるが、どんな人でも“成功”に近づく一番の近道は仕事と向き合うことなのだ。

 「ビジネス書を読む」ことが自分に一体どういう意味をもたらすのか、今一度考えさせられたトークイベントだった。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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