インテルのマッシモ・モラッティ会長は3日、FWディエゴ・ミリートの残留を明言した。だが、DFマイコンの移籍の噂については否定していない。同会長は「マイコンが我々と残るかどうかは分からない。ミリートは残るよ」とコメントしている。

一方で、モラッティ会長はワールドカップにおけるドイツの活躍についても言及し、「彼らは本当に堅固なチームだ。(メスト・)エジルは本当にうまい選手だね」と語った。

マイコンの移籍をめぐり、レアル・マドリーとインテルの関係は緊迫化している。両クラブは合意点を見つけることができず、むしろ日を追うごとに両者は遠ざかっているのだ。こうして、レアルは右サイドに関して、ほかの目標へ向かったことを知らせてきた。対するモラッティ会長は、マルコ・ブランカTD(テクニカル・ディレクター)に対し、レアルのバルダーノ幹部に最後通牒を突きつけるように指示したと見られる。

インテル側は、キャッシュでの3000万ユーロ(約33億円)を支払う以外、移籍は認めないということだ。おそらく、レアルのペレス会長がアルゼンチン代表MFアンヘル・ディ・マリア獲得に4000万ユーロ(約44億円)を投じたにもかかわらず、同時にマイコンのような間違いなく優れた選手について駆け引きをすることは、モラッティ会長にとって理解し難いことなのだろう。

なお、モラッティ会長によれば、インテルFWマリオ・バロテッリも売却不可能な選手ではないという。同選手の去就について質問されると、モラッティ会長は「我々はどんな類のオファーも遠ざけていない」とコメントしている。つまり、バロテッリとマイコンがいなくても、このチームはやれるということだ。もしくは、少なくともモラッティ会長がラファエル・ベニテス新監督にそう求めているということかもしれない。

「ベニテスは勇気を持ってインテルにやって来た。だが、トロフィーを守るだけのプロ意識が彼にはある。インテリジェントな人物だし、(ジョゼ・)モウリーニョとは異なる性格だが、私はシーズン最初の3つのタイトルから、彼にうまくやってくれと求めたい。イタリア・スーパーカップと欧州スーパーカップ、そしてインターコンティネンタル(クラブワールドカップ)のことだよ」

最後に、イタリアサッカーの状態が良くないことを、クラブ、特にインテルの責任だとする声に対し、モラッティ会長は「ウチの2人のイタリア人選手がいれば、もっとうまくいっていただろう」と反論した。同会長が言っているのが、DFマルコ・マテラッツィとバロテッリであることは明らかだろう。

モラッティ会長はイタリア『スカイ』に対し、欧州圏外選手の獲得枠を削減する新ルールについても、「誰かを喜ばせるための、性急で根拠のない決定だ。レーガ・カルチョの意向も汲んでいない。彼らは負けて、そして今はこういうことをやっているのだ」と苦言を呈している。