人気漫画家の佐藤秀峰さんが、自身の大人気マンガ「新ブラックジャックによろしく」の単行本最新刊(第9集)の表紙カバーに絵を描かない、と宣言した。出版元の小学館には過去に書いた絵(コマ)の使用許可を出していないため、最新刊の表紙は題字だけになる可能性があるのだという。

   「ブラよろ」は単行本が累計1000万部以上売れた大ヒットマンガ。もともとは講談社の「週刊モーニング」で連載していたが、07年に小学館「ビックコミックスピリッツ」に移籍した。移籍は原稿料の問題などのトラブルが原因と言われているが、「スピリッツ」に移籍後も佐藤さんはブログで「マンガ家全体が立ち行かない」などとし、出版社全体に原稿料と印税の見直しを求めた。

「何も描かないというだけですね」

   また、「マンガ家の生き残り策」として独自のサイト「漫画 on Web」を立ち上げ作品の有料配信を始めている。先頃は連載しているマンガ家が書くことになっている「スピリッツ」巻末コメントを書いていない、という指摘が「ツイッター」でされた。佐藤さんは投稿動画サイトにアップされた動画で「書く義理はないし、編集者の監視の元で自由に書けない」などと語っている。

   カバーイラストを描かない理由を、2010年6月29日に「ユーチューブ」や「ユーストリーム」にアップされた動画で佐藤さんが語っている。この動画はネット放送チームの「東京放送部」が取材・撮影したものだ。佐藤さんは最新刊のカバーイラストについて、

「何も描かないというだけですね。向こう(小学館)とは特にその話題で話しをしたことないですね。(前に自分のブログで)言っているとおり、僕の商品じゃないんで。向こうがパッケージを自由に作って、自分達(小学館)の商品を売るだけですんで…」

と冷淡に語っている。

   また、過去に描いた「ブラよろ」の絵(コマ)をカバーイラストに使用する許可は出していないとも明かした。小学館がどのように対応するかはわからないが、真っ白なカバーに題字だけという可能性もあると言う。

オリジナルカバーをダウンロードする計画

   一方で、佐藤さんのイラスト入りカバーが欲しいファンのために、最新刊のカバーイラストを実際に作っている様子をインターネットで生放送し、完成したオリジナルカバーをダウンロードできる計画が進行しているという。

   佐藤さんは10年4月19日に「カバーイラストは描かないことになった」という報告をしている。カバーイラストを描かない理由は、紙の本に興味を失ってしまったこと。今は自身のサイト「漫画 on Web」のために漫画を描いている、とし、カバーイラストを描いても原稿料は出ない。他社のために無償で絵を描く矛盾に限界を感じた、というものだった。

   それでは小学館は「ブラよろ」最新刊のカバーをどのように作るのだろうか。「スピリッツ」編集部に問い合わせているが、回答はまだ返ってきていない。

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