グループDのもう1試合、セルビアは引き分け以上、オーストラリアは3点以上の大量得点を上げれば、それぞれ決勝ラウンドに進出できる可能性がある。

先制点を上げて試合を優位に進めたいセルビアは、前半たびたびチャンスを作るが、6分、12分にMFクラシッチ(CSKAモスクワ)が絶好のチャンスを逃したことで、ペースは狂い始める。その後のチャンスもことごとく外し、ゲームの流れはオーストラリアに傾く。

後半に入っても、オーストラリアがペースをつかみ、66分にはMFヴァレリ(サッスオーロ)に代わってFWホルマン(AZ)、MFブレッシャーノ(パレルモ)に代わってDFチッパーフィールド(バーゼル)の2人替えで、勢いはさらに加速する。すると69分、出場停止明けのFWケイヒルが鬱憤を晴らすようなゴールを決め、オーストラリアは希望をつなぐ。さらに73分には、ホルマンが豪快なミドルシュートを決め、大量得点も見えてきた。 

これでセルビアは再び目が覚めたのかのように攻め始め、84分には、途中出場のMFトシッチ(ケルン)の鋭いシュートをこれまで好セーブしていたオーストラリアのGKシュウォーツァー(フラム)が弾き、これまた途中出場のFWパンテリッチ(アヤックス)がこぼれたそのボールを決めて、セルビアの希望を復活させた。

その後も、セルビアは攻めるが追加点は生まれず、オーストラリアは攻め疲れたのか精彩を欠く。そのまま4分の追加時間にも形を作れず、2−1のままタイムアップ。「勝者」のいないゲームが終わった。

◇オーストラリア 2−1 セルビア
[得点] 69分:ケイヒル、73分:ホルマン、84分:パンテリッチ(セ)

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