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やはり基準を理解できていなかった日本選手たち

石井紘人のJOURNAL Referee〜週刊審判批評

石井紘人提供:石井紘人のJOURNAL Referee〜週刊審判批評

やはり選手たちは基準を理解できていなかった。

 日本の選手たちは基本的にセルフジャッジすることが多い。高校生の試合でも「なんでファウルじゃないんだよ」なんていう言葉が飛び交う。ファウルかファウルじゃないかを自分たちで決めてしまい、どんどん苛々を募らせていく。

 ゆえに、今大会は幸運だった。なんといってもJリーグの基準はFIFAと同じ。困惑するのはプレミアリーグや各国2部など特殊な判定基準を持つリーグでプレーする選手たち。もちろん、チャンピオンズリーグでプレーする選手たちにとって基準はたいして変わらないし、なにより基準を理解するのは朝飯前のようだ。

 C・ロナウドに至っては一試合目で基準を理解し、その判定基準にプレッシャーをかけている。

「僕は決してダイブして(ファウルを貰いにいって)いない」

 今大会、ファウルを貰いにいったようなプレーは流される傾向にある。そこで、タフにプレーし、結果ファウルになればファウルとなるのだが、‘ファウルでしょう’といわんばかりの倒れ方は、影響が多少あるためシミュレーションにはならないが、ファウルにもならない。フィフティとして流される。

 その基準を一試合目で理解するとは。さすが一流選手。

 その基準を日本選手はわかっていないようだ。
 この試合のロスタイム、大久保からのスルーパスに反応した長友が抜け出した。

「(最後はPKを)もらいにいったんですけどね。うまく体も入れられたんですけど。」

 なんてあさはかな読みだろうか。
 今大会の基準では、このようなプレーはノーファウルになる。
 審判の基準に文句をいうのではなく(長友選手はJ屈指のフェアな選手ですが)、基準を理解するということも学んでいかなければ、世界とのシビアな戦いには勝てないという象徴ともいえるシーンだった。

では、その他のレフェリングを振り返ってみよう。

<2010南アフリカW杯 オランダvs日本 バルダッシ主審評:3>

■主審:Hector BALDASSI(ARG)
  採点:3

20秒、長谷部にのっかかるようにせったオランダファウル。1分にも本田がひっかけられファウル。今大会の基準通り、細かくファウルをとる。
また、7分に松井の裏からのチャージをしっかりととったように、影響するようなファウルはしっかりととっていく。
36分、松井に抜かれそうになった所を体当たりでとめたVAN DER WIELに警告。
54分の大久保へのチャージはボールにいっているためフィフティだがノーファウル。これも基準通りだし、83分の本田のファウルも妥当。
ロスタイムの長友へのチャージも正当なものでよくみていた。

とは言え、アドバンテージが少なく、笛を銜えているからアドバンテージなんだなと見分けるしかないように、表現力が足りない。同じく、どちらのファウルなのかなどもわかりづらかった。

オランダの得点シーンの前に「ファンペルシーがハンドした」という見解を示す方々もいるようだが、腕は体についており、意図も感じられない。フィフティな判定であるが決して誤審ではないし、なにより全体的にハンドを厳しくとる主審でもなかった。


〜採点基準〜
5:彼なしに試合はありえなかった
4:普通に試合を終わらせた
3:ミスにも見えるシーンがあったが、試合に影響はなかった
2:試合に影響はなかったかもしれないが、カード・得点に対する微妙なシーンがあった
1:ミスから試合の流れを変えてしまった
0:試合を壊してしまった

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石井紘人

審判資格を持つジャーナリスト石井氏がレフェリングを斬る

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