参院選の党公認候補はどうやって決める?

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 7月に参議院選挙を控える中、ついに鳩山由紀夫前首相が小沢一郎前幹事長とともに辞任。菅直人が総理大臣となり、菅内閣が発足した。ここ4年間で5人目の総理大臣、そろそろ長期政権で腰を据えて政策に取り組んで欲しいものだ。

 さて、先頃、その参院選に向けて、柔道家の谷亮子さんが出馬することが報じられ話題を集めた。しかし、民主党はどういう基準で立候補者を選んでいるのだろう? 昨年の参議院補欠選挙で新人として民主党から立候補、見事に当選した土田ひろかずさんが執筆した『民主党選挙のヒミツ』(洋泉社/刊)から選挙の裏側を少し覗き見してみよう。

 著者の土田さんは、病院の理事長。理事長とはいっても1日200名近い患者を診察している現役の医師だ。実は土田さんは2007年にも一度参院選に出馬したことはあったのだが、選挙に出ると決めたのは公示1週間前。そのうえ無所属、そして結果は落選であった。「ご乱心という表現がしっくりくる」とは土田さん自身の言葉だ。

 そんな土田さんに民主党静岡県連から面接の誘いがきたのは2009年初夏のこと。先ほど2年前の参院選時に出馬し落選したと述べたが、実はそのとき約8万6千票の票数を獲得しており、その後、民主党からひっきりなしに誘いが来ていたという。

 もちろん公認するからには“勝てる人”でなくてはいけない。「公認」を決めるのは、幹事長と選対委員長だが、まずはその地方出身、土田さんならば静岡県出身の民主党議員が話し合い、複数の候補者のなかで選挙を経て推薦を受け、幹事長との面接。その上で公認が正式に決まるのだ。

 しかし、党公認になれる人にもやはり条件のようなものがある。もともと人気があったり、強い地盤を持っている人は勝てる要素がある。しかしどちらもなかったら…?

 そこで出てくるのが「カネ」だ。その額、なんと2億円とも言われる。…といっても「政治とカネ」問題のような汚い「カネ」ではなく必要経費ともいえるものだ。党から公認をもらうと、各選挙区に普段から人を雇い、事務所を借り、飲食代を出す。葬式の香典、結婚式の祝儀、講演会の手伝い、就職の斡旋などなど、とにかく金が必要になる。土田さんは「カネの切れ目が、公認の切れ目、というのもまた政治の現実」であると言う。

 私たちが普段見ている政治家の姿は、国会議事堂で居眠りしていたり、失言して焦っていたりと、あまり良い部分は見えてこない。しかし、その裏側は相当ハードなようだ。
 来月行われる参議院選挙。国民がどのような審判を下すのか注目だ。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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