アメリカでスタンディングオベーションを受けた日本の“自主映画”の正体

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 2009年10月にニューヨークのコロンビア大学で行われた映画の上映会。そこで、ある日本の映画が上映され、スタンディングオベーションが鳴り響きました。

 その映画とは『1/4の奇跡〜本当のことだから〜』

 養護学校の教員である山元加津子さんが語り部をつとめるこの映画では、山元さんと障がい児との交流を描きながら、障がいや病気が私たち人類にとって必要であること、それらに関係なくひとりひとりが大切であることを伝えてくれます。

 では、「1/4の奇跡」とは一体どういう意味なのでしょう?

 昔、アフリカのある村でマラリアが発生し、村は絶滅しかけるということがありました。
 後年、この件について、科学者や医師らの研究により、興味深い事実が判明します。
 その村にはマラリアにかかりにくい人がいることが分かり、調べてみると彼らの赤血球の形は通常の円盤型ではなく、鎌状の形をしていたのです。

 さらに研究者たちは鎌状赤血球の遺伝子を持つ人の子孫を徹底的に調べました。すると、このような分類ができたのです。

【Aグループ】鎌状赤血球の遺伝子を持っておらず、障がいも持っていない人たち。全体の1/4がこのグループです。
【Bグループ】鎌状赤血球の遺伝子を持っていて、障がいを持っていない人たち。全体の2/4がこのグループです。
【Cグループ】鎌状赤血球の遺伝子を持っていて、障がいを持っている人たち。全体の1/4がこのグループです。


 マラリアが流行した時、生き残ったのはBグループとCグループの人たちです。しかし、マラリアに強く、障がいのないBグループが存在するとき、ある一定の割合で、重度の障害を持ったCグループが必ず存在してしまうのです。これは、障害を引き受けたCグループがいなければ、健常なBグループも存在しないと言えるのではないでしょうか。

 その事実から、どんな障がいも、人類にとって意味のあるものであることが分かります。山元さんは障がい児たちと交流をしながら、この、「1/4の奇跡」を伝えるべく、たくさんの講演会を行っています。

 なお、この映画のムック本がマキノ出版から『1/4の奇跡 「強者」を救う「弱者」の話』として出版されています。1冊のムック本から教えられる、とても大切なこと。『1/4の奇跡』は、私たちの心を震わせるほどの感動を与えてくれます。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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