バンダイナムコが小学校向けに“異色”教科書制作、ゲームのノウハウ注入。

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ゲーム開発で培ってきたエンターテインメントのノウハウを、小学校の教科書に活かしていく――。そんな取り組みをバンダイナムコゲームスと学校図書が共同で行い、平成23年度から使用される小学校向け教科書28冊(国語12冊/算数11冊・別冊1冊/理科4冊)の巻頭・巻末などの主要部分、特定単元を制作した。

今回の共同制作は、バンダイナムコが独自のコンテンツを用いて2006年から小学校向けに行っている、エンターテインメント性の高い課外授業活動の中で生まれたもの。“授業時間外でも開きたくなるような教科書を作りたい”というバンダイナムコと、“従来の教科書の殻を破った、子どもたちに新鮮味を与える新たな教科書を作りたい”との学校図書の想いが融合し、実現したものだ。バンダイナムコはコンテンツの企画・制作を、学校図書は指導・監修を行っている。  

具体的な内容はこうだ。例えば「理科」では4年間を通して学ぶ「エネルギー」「物質」「生命」「地球」の中の学習内容を色鮮やかな粘土細工で作成し、子どもたちが今年1年、何を学習するのかを分かりやすく表現。それをツリー状に繋げることで、4年間の学習の繋がりが一目でわかるように工夫されている。

「算数」では1〜6年生まで一貫して登場する5人のメインキャラクターを作成。子どもたちと一緒に成長していくキャラクターたちは、学年が上がるにつれ、その容姿も大人っぽく成長していく。また、日時計や日本の林業など、「理科」や「社会」といった他教科と連携した内容を取り入れた「算数アドベンチャー」を制作。問題を解くことで、鍵の破片を手に入れて宝箱の鍵を完成させるというゲーム的要素を盛り込んでいる。

「国語」では漢字学習ページのイラストを制作。イラストは絵本開発と情操教育に携わったスタッフが担当し、ゲーム会社ならではのエンターテインメント性豊かな表現を重視している。また、一枚一枚の絵には、ひと目見ただけで子どもたちの会話が多く生まれるような物語と遊び心も込めている。

子どもたちの学習意欲をかきたてる楽しい教科書の制作は、エンターテインメント企業としては初めての試み。こうした取り組みがどのような結果を導いていくのか、そして今後どのような展開をしていくのか、注目しておきたいところだ。