「ブラック企業」

 どこかで見聞きした覚えのある人も多いのではないでしょうか。実はこの言葉が市民権を得るようになったのは比較的最近で、もともとはインターネット掲示板などから発した俗語だといわれています。ネット上ではブラック企業ランキングなるものも幅を利かせています。

 では、ブラック視される職場とはいったいどんなところなのでしょう。

 おそらく、一番ピンとくるのは「安月給でこき使われる職場=ブラック」という構図ではないでしょうか。これをより丁寧にいえば、労働や社会保険の分野で守られるべきルールが守られず、酷い環境(仕事量、勤務時間、安全衛生面、職場の雰囲気など)のなかで働かされ、適正な賃金も支払われなかったりする「厳しくて割の合わない仕事」。

 こうした職場に勤める従業員は心身ともに疲弊し、仕事が長く続かないものです。ある意味生存競争が激しい職場ともいえます。書籍『ブラック企業、世にはばかる』では、この職場を「肉食系ブラック職場」と呼んでいます。

 一方、これとは対照的にやること自体は比較的ラクで、そのぶん待遇も決していいとはいえない。ただ、何とか暮らせるので、その気になれば長く続けられる仕事も存在します。しかし、こうした仕事を続けていると、人生における大切な時間や将来性を少しずつ奪われてしまいます。肉食系に比べて一見おとなしめにみえるため、この職場は「草食系ブラック職場」と呼びます。

 さらにもう一つあるパターンが、世間的には勤務条件・職場環境などに恵まれ、優秀な大学を出たエリートホワイトカラーの勝ち組就職先として認知されている大企業だが、一皮むくとその実情はブラックだったという職場。これは「グレーカラー職場」と呼んでいます。

ブラック職場といっても、この3類型をみると、それぞれの傾向や背景が異なります。

1.「新人使い捨て」の肉食系
2.成長のチャンスを奪う草食系
3.大手だけど「時給がマックやコンビニ以下」のグレーカラー
 
 外見はマトモなのに内実はとんでもない「ブラック企業」。あなたの職場は、これらのいずれかに該当しますか?



『ブラック企業、世にはばかる 』
 著者:蟹沢 孝夫
 出版社:光文社
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