■第8試合 ヘビー級/5分3R
マット・ミトリオン(米国)
Def.2R4分24秒/TKO
キンボ・スライス(米国)

サウスポーのミトリオンが、左ハイを見せると、キンボは思い切り飛び込んで右ストレートを放っていく。続いてミトリオンの蹴り足をキャッチしたキンボは、豪快なスラムのようにテイクダウン。下になったミトリオンは、そのまま三角絞めを見せる。

キンボは体重を前方に掛けて、足のフックを解くと、そのまま右側へパスガード。ハーフに戻されるも、細かいパンチを落とすキンボはATTでの練習の成果か、エリートXC時代とは全く違うファイターになっている。一度は立ち上がったミトリオンだが、ダブルレッグで再びグラウンドへ持ち込んだキンボは豪快に右のパウンドを落とす。

ミトリオンは再び三角絞めを見せるが、真正面からの窮屈な仕掛けで不十分に。頭を引き抜いてスタンドへ戻ったキンボだったが、ミトリオンは首相撲からヒザをボディと頭部に打ちこむ。動きが止まったキンボはローでバランスを崩し、直後に右を受けると、テイクダウン狙いへ。ミトリオンが冷静にアナコンダチョークで迎え撃つと、タップを奪うには至らなかったが、トップをキープしたところで1Rが終了する。

肩で息をするようになったキンボは、2R開始早々に組みついてミトリオンをケージに押し込む。シングルへ切り替えようとしたキンボだったが、ミトリオンはヒザ蹴りから距離を取り、ローキックを効果的に蹴り込んでいく。

体を捩じらせ、前に出られなくなったキンボは顔をしかめながら、ローを足に受ける。テイクダウン狙いも、パワーがないキンボ。スタンドに戻ると、ローからハイを蹴り込まれ、体は棒立ちに。左右のフックから、ヒザを蹴り込むミトリオンに対し、キンボは必死に組みついていくが、首を切ったミトリオンはがぶりからヒザを蹴り込む。

グラウンドで腹這いとなり、動けないキンボ。ミトリオンはマウントを奪うと、左右のパウンドを落とし、エルボーを加える。成す術なくパンチを受けるキンボ、両手をクロスにして、顔を守っているだけに余計にパンチを浴び続ける。ミトリオンは打ち疲れか、アームロックへ移行、アメリカーナ・アームロックでキンボの右腕を捩じり上げると、再びパウンドへ。ここでレフェリーが試合をストップし、TUFシーズン10対決となったヘビー級戦は、元NFLプレイヤー=ミトリオンが、キング・オブ・ストリートファイトを破った。