いよいよゴールデンウィークがスタートし、各地の空港や高速道路の混雑具合がニュースなどで報道されている。行楽シーズンにつきものとはいえ渋滞や人ごみはストレスが溜まるもの。
 しかし、何か気を紛らわせることができるものがあれば話は別だ。

■『不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません』(宮嶋茂樹/著、祥伝社/刊)


 後世まで残るようなスクープ写真は近頃めっきり少なくなってしまったが、この男は未だに、“世紀の一瞬”を求めて世界中を飛び回っている。
 本書はそんな報道カメラマン・宮嶋茂樹氏の歴史の一片がつづられている。とにかくスリリングで緊張感が溢れ、プロカメラマンの世界の凄まじさを「これでもか!」と読者に見せつけてくる。

 しかし、「車の運転中や人ごみの中で本なんか読めるか」と思う人もいるだろう。そこでお勧めしたいのが、「オーディオブック版」だ。

 この本はオーディオブック化されており、音声でも楽しめる。(オーディオブック版はオーディオブックのポータルサイト「FeBe」でダウンロード購入が可能)
 そして個人的に、ではあるがオーディオブック版『不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません』は文字で読むよりも耳で聴く方が間違いなく面白いのだ。

 宮嶋が撮った写真で一番有名なものは、間違いなく東京拘置所に収監されていたオウム真理教(現・「Aleph」「ひかりの輪」)の教祖・麻原彰晃を捉えた写真だろう。
 困難を極める拘置所内の撮影では、チャンスは一瞬しかない。その一瞬に至るまでの緊張や高揚をナレーションが忠実に再現してくれる。

 本作は、他にも『機雷に触れたらサヨウナラ―湾岸戦争でクウェート一番乗りを目差した宮嶋の根性』『天才も「紀子さま」には敵わず―御成婚パレードの人間アンテナ作戦』他9編のエピソードの収録している。

 渋滞も、行列も、発車待ちも、この『不肖・宮嶋』さえあればあっというまに過ぎ去ってしまうに違いない。
 何度も繰り返すが、本当に面白いからぜひ聴いてみてほしい。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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