中川翔子(撮影:野原誠治)
 3月10日に発売した3作目のアニソンカバーアルバム「しょこたん☆かばー 3 〜アニソンは人類をつなぐ」が、オリコン週間ランキング10位を記録した中川翔子。昨年10月に行った日本武道館を経て、4月1日の三郷市文化会館から5月22日と23日のパシフィコ横浜 国立大ホールの“CDデビュー5周年突入目前スペシャルライブ!”まで、自身3度目となる全国ツアー「中川翔子 Prism Tour 2010」を開催中。4月28日にはTBS系アニメ「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST」のエンディングテーマとなるニューシングル「RAY OF LIGHT」を発売した。

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――3月に「しょこたん☆かばー3〜アニソンは人類をつなぐ〜」を発売されたばかりですが、アニソンが多くの人に支持されている理由はなぜだと思いますか?

中川翔子(以降、中川):アニソンが素晴らしいからだと思います!アニソンって言葉がすごく広くて、色んなジャンルの面白い曲からカッコイイ曲から素敵な曲から、あらゆるジャンルがあって。それでいてアニソンならではのストレートな所だったり、心が素直に揺れる所とかがいっぱいあるからだと思います(笑)。

――中川翔子さんも声優のお仕事をされますが、声優の方の歌って声の表情が豊かだったり、声優のお仕事が歌手にプラスになると感じることはありますか?

中川:私はたまにやらせて頂いているだけなので特殊なんですけど、声優さんが歌われるのは、ファンとしても色々なキャラクターが増えるたびに思い入れも増えるし、すごく嬉しいと思います。

――今回の「RAY OF LIGHT」は、アニメ「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST」のエンディングテーマとなっていますが、アニメに関してどのような感想をもっていましたか?

中川:錬金術といっても物語に絡んでくるのは、生きることとか、この世とは何か?とか、人って何だろう?命の重さって何だろう?とか、深いテーマがいっぱい絡んでいるし、一人一人が主人公になってもおかしくないような重さを背負って生きている人達なので。作品から香り立つものも、もちろん勇気とかもたくさんあるけど、すごく切ない部分が多くて。アニメの作品と曲との結びつきが特に強い作品だなと思っています。

――好きなキャラクターはいますか

中川:ヒューズさんですかね。すごく熱くて、軍人だけど奥さんとか子供のことが大好きで、テンションが高くて、だけどやる時はやるみたいな、すごく素敵だなって。結婚するならヒューズさんみたいな人が絶対に浮気しなさそうで好きだけど、すごく切ないことに亡くなられてしまうので衝撃ですね。付き合うならエドがいいって、いつも妄想してたり、アルもウィンリィも可愛いし、みんな好きですね。

――今回は初めて単独で作詞に挑戦されていますが、今まで共作されたのと比べてやはり苦労しましたか?

中川:今までは「こういう感じの曲にしたいです」って話し合って、「例えば、こういう感じはどうですかね?」とか、ハメるのは作詞家さんの方で、話し合っていたというレベルだったので。自分でハメるのは以前「starry pink」という曲でも少しはあったんですけど、全部は初めてだし。それがシングルで、しかも「鋼の錬金術師」というすごくプレッシャーの大きい作品で。まずテレビサイズで作って、それが合格するかどうか、そしたら決まるかも?みたいな感じだったので。しかも、時間も一週間ぐらいで、「こうきたら、こうくる」という技術とか何も知らないまま挑んだので。まずテーマの絞込みから大変だなと思いました。

――作詞は、ブログを書くのとはまた違う作業ですか?

中川:違うけど、ちょっと似てるというか。ブログも何も考えてはいないんですけど、そう言えば「この言い回しの方がいいかな?」と思って書き直したり、チョイチョイあるなと思って。送信するのが恥ずかしくて思わず全消ししちゃったり、お友達の作詞家のmeg rockさんには「消えないように、ちゃんとノートで書け!」と言われたんですけど、思い付いて書いて見ることができたのと、使い慣れているのとで、携帯電話で作詞をしました。

――以前から、歌詞の断片となる言葉を書き留めたりしてたんですか?

中川:書き留めておこうと思ったんですけど、そんな漠然としちゃっていると、80年代的なメルヘンな言葉しか出てこなくて。こういう機会が無いと、ちゃんと立ち向かうことができなかったかもしれないので、良かったなと思いました。