セックスは一方が盛り上がっても、片方にその気がないと愛のバランスがくずれて、思わぬいさかいのもとになりがちです。でも、だからといって、どうしてもそういう気分になれないときに、自分を殺してまでセックスをしたとしても、それは、自分を相手の性欲処理対象に貶める結果となり、やはり「愛の行為」としてのセックスにはなりません。

 パートナーに誘われて、どうしてもそういう気分になれないときは、男女の性差とちゃんと向き合い、正しい技術で断ってあげる。それも円満な性生活のためには必要不可欠なテクニックです。

 たとえば、女性が男性の誘いを断る場合、「ごめんね、今日はそういう気分じゃないの」とだけ言って終わってしまうと、男性は「なんでそんなに怒るわけ?」というくらいムッとすることがあります。
 
 それはなぜかというと、男性は「期待を裏切られた」からです。男性はある部分では、女性以上にロマンチストで、「今日、二人でセックスをするぞ!」と思ってから、いろんなことを考えるものなのです。このような場合は、どうしたらいいのでしょうか。アダム徳永氏は、著書の『夜恋カウンセリング』で、こうアドバイスしています。

1.理由を明確に伝えてあげる
 「私もホントはしたいけど......」というニュアンスを出して、男性のプライドを傷つけないように配慮してください。たとえば「仕事でクタクタだから、どうしても体がいうことをきかない」「どうしても頭から離れない悩みがあって、集中できないと思う」といった具合に。

2.未来につながる言葉を付け足す
 これは絶対に外せないポイントです。セックスを断られると多かれ少なかれ、自分の存在を否定されたという思いをもってしまいます。「また誘ってね」「今夜はゆっくり休んで、早く今度エッチしたいわ」「私もガマンするのはつらいの。次にいっぱいしようね」など、ほんの一言、次につながる言葉を付け足すだけで、男性はがぜん立ち直りやすくなるのです。

3.一方的に伝えるのではなく「相談している」印象をだす
 同じ「今夜はセックスをしない」という結論でも、相手から一方的に宣告されるのと、自分でも納得したのとでは、男性にとっては雲泥の差があります。「相談があるんだけど......」と、あからさまな言葉を付けるだけでも、実は効果的なのです。「......だめかな?」「わかってくれると、嬉しいんだけど......」「もちろん、あなたとの二人の問題なんだけど......」などと付け足してあげると、あなたが一方的に言っているのではないと安心して、自分であなたの言葉を頭のなかで整理しはじめるのです。

 しかし、ここまで伝えてもなお、文句を言っているようだったら、こう言ってやりましょう。「あなたに相談なんだけど、なんだかあまりに幼稚で成熟していないみたいだから、セックスは大人になってからしようね」と。



『夜恋 カウンセリング』
 著者:アダム 徳永
 出版社:講談社
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