温泉に行く時、あなたはどんな基準で選びますか。温泉の効能? 宿がキレイなところ? 料理が美味しいところ? もしかして「海が一望できる展望大浴場」というフレコミを見て「うわぁ、眺めのいいところでゆっくり温泉に入ったら気持ちいいだろうなぁ」なんて宿を予約した方いらっしゃいませんか。ちょっと待ってください!その温泉、もしかしたらマガイモノかもしれないと温泉学の第一人・松田忠徳さんはいいます。

 私たちにとって最も良い温泉とは自然から湧き出たもので、人の手があまり加えられていないもの。だからできるだけ自然に任せたものが、よりホンモノに近いのだそう。なので「"不自然な部分"がないかどうかを探すことが、マガイモノを見極めるポイントの一つ」と「温泉教授」の異名で知られる松田さん。

 松田さんが不自然代表格に挙げているのが"展望大浴場"。なぜなら、水というものは放っておけば「高きから低きへ」流れるものだから。自然に任せていたら、地下から湧出する温泉が何十メートルもの高さまでもちあがるわけはなく、その場合は当然、動力を使って上まで運んでいます。

 「高いところにあろうが温泉は温泉では!?」と思う人も多いでしょう。しかし温泉の質は一般に空気に触れると酸化され、化学変化を起こすそう。そのため「高い位置にある温泉ほど、パイプの中でたくさんの空気に触れ、質が落ちていると考えていい」のだとか。ということで、一番いい温泉は土地の落差を利用した"自然流下"。自然湧出、あるいは自噴した地点より、風呂を低い位置につくることにより、自然の原理にのっとって、浴槽まで温泉を引いてくる方法です。

 でもホンモノを求めて地下から湧出する源泉の更に下にある場所に行くいくとなると、行って入ったはいいものの、帰りのことを考えると少し億劫になってしまうのが、単純に「温泉でゆっくりしたい」という人の気持ちかもしれません。



『温泉に入ると病気にならない 』
 著者:松田 忠徳
 出版社:PHP研究所
 価格:798円
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