最近は、若者言葉に「です」や「ます」「申し上げます」などの敬語を組み合わせれば、ビジネスの場で通用する言葉遣いになると思っている人が増えているようです。

 入社一年目に商談を任されたAさん。しかし、最終段階になって値段や条件の折り合いがつかず、ついに暗礁に乗り上げてしまいました。負けん気の強いAさんは「ここで上司に頼っていると、いつまでも新人扱いされる」と、必死に一人で頑張ってみたのですが、どうにもなりませんでした。

 そんな様子に気づいた上司は、「仕事の進捗状況はどうなっているんだ?  一人で抱え込まないで話してごらん」と声をかけました。するとAさんは「では、ぶっちゃけ申し上げます。やばい状況です」と、大まじめな顔で言ったのです。それを聞いた上司は目を丸くしました。
 
 「ぶっちゃけ?  やばい?  なんだそれは?」

 Aさんのセリフをビジネス語訳するならば、
「では、ありのままを申し上げます。かなり厳しい状況です」
「では、包み隠さず申し上げます。とても厳しい状況です」
などとなるでしょう。

 「ぶっちゃけ」は、「隠し事をしないですっかり話す」「打ち明ける」のくだけた言い方です。また「やばい」は、「不都合が予想されること」という意味を持っているのですが、どこでも許される言い方ではありません。

 言葉は時代によって大きく変わります。ある時期に爆発的に流行していたのに、パタッと使われなくなっている言葉もあれば、大きな流行にはならないけども、幅広い年齢層に支持され、いつの間にか定着していく言葉もあります。

 新しい言葉をすべて否定するわけではありませんが、場面をわきまえて言葉を使い分ける意識は必要です。いざという時にボロがでないように、言葉遣いには気をつけたいものです。



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