2011年新卒の採用活動は、大学院・大学生の採用については復調傾向に――こんな結果が毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区、中川信行社長)が新卒採用の実績がある企業を対象に実施した「2011年新卒採用予定」調査の結果から明らかになった。



 調査によると、前年に続き「前年並み」がトップ。しかし、大学院生および大学生の採用を「増やす」と回答した割合は増加。大学院(文系)が2.6ポイント増の5.3%、大学院(理系)が4.0ポイント増の8.4%、大学が5.8ポイント増の13.1%、大学(理系)が6.1ポイント増の14.1%という結果となっており、回復の兆しを見せている。
 一方で、短大、専門、高校では「採用を行わない」割合が増加しており、引き続き深刻な状況が続いている。

 企業が新卒採用を実施する理由について聞いたところ(複数回答)、1位「組織の維持存続と強化(活性化)」(73.9%)、2位「年齢など人員構成の適正化」(63.7%)、3位「将来の幹部候補・コア人材の確保」(61.0%)、と昨年度(10卒)と前年から順位の変動はあったが、いずれも前年どおり高い割合を示している。前年の調査で数値を落とした「経営状態の好転・既存事業の拡大」と「販売・営業部門の増強」は、それぞれ前年比3.5ポイント増の19.4%、3.2ポイント増の25.8%と、わずかだが前年よりも伸びており、こちらも復調の兆しが見え始めている。

 だが、企業が学生を採用する際の評価基準については、前年の調査で評価基準を「厳しくする」が調査開始以来の高い数値となった「09卒:15.1%→10卒:44.6%」が、今年も11年卒学生に対しての評価基準を「厳しくする」と回答した企業は前年比5.2ポイント減少したもの39.4%で、「前年並み」は4.9ポイント増の60.2%となり高止まりしている。

 さらに、採用する学生の「質・量の優先度」についても、それ以降は「徹底して質」が年々上昇。11年卒において大学(文系)・大学(理系)でともに最も高い比率となっており、過半数を占めている。

 2011年の新卒採用は、大卒の採用数に回復の兆しが見えるが、採用基準は厳しいままで、ことしも採用側優位の状況が続きそうだ。

 調査は、2010年2月5日〜3月8日の期間、新卒採用実績のある国内7,880社を対象に実施し、1,355社(上場 275社・未上場 1,080社、製造 474社・非製造 881社)から回答を得た。
2011年新卒採用

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