東アジア選手権に続く惨敗だ。7日に行われたセルビア戦は0−3で負けた。W杯メンバー発表前最後の公式戦だったけど、メンバーどうこうの話どころじゃないね。日本代表は今、末期的な状況にある。

W杯イヤーである今年に入って、日本代表の内容はどんどん悪くなっていった。監督の考えも明らかにブレが生じてきた。セルビア戦では、何をしたかったのだろう。チームの何を試して、誰のプレーを見たかったのだろう。コンセプトもテーマも何も見えない試合だった。
そして結果は0−3。ぐうの音も出ないとはこのことだ。主力メンバーが揃わなかったからとか、言い訳は通用しない。監督の賞味期限は完全に切れているね。

サッカーが強い他の国であれば、そもそもここまで状態が悪化する前に、監督は更迭されているだろうし、協会の誰かが責任を追及されているだろう。
結局、日本には組織を責める文化がないんだ。ぐっと我慢してしまうのだろう。我慢していれば、そのうち過ぎ去って、また新しいイベントが始まる。その繰り返しだよね。バンクーバー五輪の後も、トリノ五輪の後と同じことが言われている。
スポーツ文化が、まるで成長していないんだよ。サッカー日本代表の現状は、その象徴と言ってもいい。

おそらく、誰の首も代わらず、責任の所在もぼかされているこの最悪の状態のまま、日本代表は南アフリカW杯に臨むことになる。ドイツW杯以上の惨敗になる可能性は高い。
その惨敗を契機に、日本のサッカー人気は落ちるところまで落ちるという心配もあったけど、そうはならないかもしれない。なぜなら、誰も何も期待していないから。期待されていないどころか、世間からは見向きもされていない。ここまで期待されていない代表チームも珍しいね。まったく憂鬱な気分だよ。
部外者である僕らにできることは、悪いときは悪いと大ブーイングを浴びせることだ。それがスポーツ文化成熟のためのエネルギーとなる。そう信じて、声を上げよう。(了)