F1コリアグランプリに赤信号?宿泊・交通…課題山積

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今年10月に韓国の全羅南道・霊岩で「F1 KOREA GP」がいよいよ開幕する。チケットが先月から販売開始し、大々的なオープニングイベントも開催されるなど、国内での注目は高まるばかりである。

しかし、開幕まで7ヶ月を切った今、サーキット場などの設備面はなんとか間に合いそうなものの、交通や宿泊施設などの面は、課題が山積しているという事実が明らかになった。「夢のF1開催」に喜んでばかりはいられないようだ。

現在、F1コリアグランプリの予想観覧客数は21万人。1日最高で7万人以上が宿泊すると予想されているため、客室は最低でも3万6000室が必要だ。光州や霊岩には宿泊施設が4300カ所あるそうで、4万6000室、9万9000人の宿泊客を受け入れ可能な体制にあるという。一部のホテルでは予約が始まり、サーキット場近くにある「ホテル現代」は、今年の始めに予約が完了してしまったほど人気だ。

しかし、韓国の「ノーカットニュース」は、これら宿泊施設には問題があると指摘している。宿泊施設全体の38%にあたる1万9000室あまりはサーキット場から遠く、また全体の50%は等級が低いため、外国人観光客に悪いイメージを与えるとして心配されているそうだ。

それから、交通面でも課題がある。交通量が最も多くなるのは決勝戦が行なわれる10月24日。1時間あたり1万2000台あまりの車両が押し寄せ、当日は大渋滞が起こるとみられている。そのため、迂回道路の建設が計画されているのだが、最近になって迂回道路を建設中の企業が予算不足により大会開催前の完成は不透明だと話しているという。

韓国で初めて開催されるF1コリアグランプリに、F1ファンのみならず物珍しさから多くの人々が会場に足を運ぶとみられている。特に海外からの観光客を誘致するのであれば、宿泊施設の整備や、空港から現地に移動する交通手段などが円滑でなければならない。大会開催まであとわずか。早急な対策が必要だ。

参照:全南道、F1大会準備に拍車がかかる…宿泊・交通難が課題 - ノーカットニュース
参照:全南道、F1大会準備「異常無し」 - naeil.com


(文:林由美)

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