2010年4月入社予定の6割超の学生が、「入社後、昇進や出世を目指す」と回答していることが、毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区)が、2010年4月入社予定の学生を対象に実施した『入社直前の意識調査2010』で分かった。 また、社会人になることへの期待についても、調査開始以来、初めて“期待が大きい”が半数を上回り、就職難の末の入社が、学生の意識を様変りさせている。

 調査で、「もうすぐ社会人になりますが、今の気持ちを教えてください」と聞いたところ、「期待が大きい」21.3%(一昨年12.4%、昨年13.3%)、「どちらかというと期待が大きい」32.1%(同34.6%、同36.4%)となり、合わせると調査開始以来、初めて“期待が大きい”が半数を上回る結果となった。“期待が大きい”理由は、「自分が成長できる」(35.1%)、「お金を稼げる」(17.1%)、「自立できる」(15.5%)が上位を占めている。中でも「社会に貢献できる」は、5.5ポイント増加して12.3%(昨年:6.8%)となり、目立って増加している。

 この4月に入社する学生の就職活動は、第2の就職氷河期とも評されたが、「入社する会社に対して、どの程度満足していますか?」という質問に対して、「とても満足している」(31.3%)、「まあ満足している」(62.1%)、「あまり満足していない」(5.7%)、「全く満足していない」(0.8%)と、93.4%の学生が“満足”と回答。求人が少なく希望の会社に入れなかったのではと思われたが、意外にも満足度は高い。
入社に満足

 入社後の仕事に対する意識を聞くと、「仕事をするからには、昇進や出世を目指して頑張って行きたい」という回答が65.5%で、「安定した仕事ができれば、責任が重くなる昇進や出世はしたくない」の34.5%を上回る結果となり、「やる気」に満ち溢れる新入社員像が浮かび上がった。
出世目指す

 「初任給はどんなことに使う予定ですか?(複数回答)」という質問には、「親へのプレゼント/ご馳走する」(76.0%)、「貯金」(68.3%)、「自分へのプレゼント」(28.1%)が上位を占めている。

 2位となった「貯金」の目的(複数回答)については、「将来やりたいこと・買いたいものがあるため」(61.5%)、「最近の不況を受け、不測の事態に備えて」(50.6%)がともに5割を超す結果となった。

 また、お金に関する意識では「仕事で稼いだお金は不足の事態に備えてできるだけ貯金したい」(74.3%)が「仕事で稼いだお金は人脈を広げたり、経験を積むためにできるだけ使いたい」(25.7%)を上回る結果となり、不況への備えを強く意識した内容となっている。

 「理想の先輩像」を聞いた項目では(3つまで回答)、1位が「いつも笑顔を絶やさない人」26.8%(昨年3位)、2位が「前向きな人」25.7%(昨年2位)、3位が「面倒見がいい人」20.9%(昨年4位)となった。

 求める上司像については、「ミスをしても、叱らずやさしく指導してくれる上司が欲しい」(52.5%)が、「ミスをしたときは、きちんと叱ってくれる上司が欲しい」(47.5%)を5%上回っている。

 学生の安定志向や保守化が指摘されているが、こうした「やる気」に満ち溢れた4月入社新入社員の登場が、不況で活力を失っている企業に元気を与えるかもしれない、と期待したい。

 調査は、毎日コミュニケーションズが、2010年3月2日〜3月10日の間、学生向け社会人準備応援サイト「マイコミフレッシャーズ」会員の学生にメールにてアンケートを送付し、ウェブサイトから470件 (男性179件、女性291件)の回答を得た。

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