緊張感が伝わってくる五味陣営、公開練習のためのミット打ちも時折り、五味の表情が厳しくなった

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29日(月・現地時間)、ノースカロライナ州シャーロットのベストウェスティン・ホテルで31日(水・同)に開催されるUFC FIGHT NIGHT「Florian vs Gomi」のオープンワークアウトが行なわれた。SpikeTVでライブ中継されるメインカード4試合の出場選手から、6名の練習がメディアに公開され、質疑応答の時間も用意された。その6選手のなかには当然、メインで対決するケニー・フロリアンと五味隆典も含まれており、現在の心境が語られた。

まずホテルの会議室に用意されたマットに登場したのは、ケニー・フロリアン。軽くシャドーを行ない、すぐに質疑応答へ。約15年ぶりの同地でのUFC開催となり、地元メディアからケン・フロのMMAとのなりそめなどが質問されたあと、ようやく格闘技メディアに五味戦に向けた胸中が明かされた。


「ゴミと戦うことの意味が分かっていないファンが多いんだ。ゴミって誰?なんて平気で言ってくる(笑)。 PRIDEでライト級の頂点に立った世界のベストファイターと戦えるなんて、本当に嬉しい。彼は僕のヒーローだった。最初、ゴミがUFCで戦うと聞いたときも、ビックリしたんだ。

ゴミはボクシングとレスリングともに強い。ただ、柔術的なグラウンドワークは彼の最大の弱みだ。ケージで戦ったことも1度しかないし、リングとケージの違いは僕にとってアドバンテージになると思う」と、五味に対して最大の敬意を表しつつ、自信をうかがわせていたケン・フロ。

五味が唯一ケージを経験したROTRでのBJ・ペンも当然のようにチェック済みで「ポジションを取られ、最後は極められたけど、それまでの精神的な粘りといい、関節技を許さない技術といい、やはり最高のファイターだと思う」と、その印象を語っている。

ケン・フロの約30分後にメディアの前に表れた五味も、対戦相手同様に軽くミット打ちを披露し、記者の質問に応える。UFCで初めて戦うことについて「こうやって色々な選手が集まってくると、徐々に緊張もしてくるし、気合いも入ってきます」と答える。

米国ではネームバリューが日本ほどでないことに関して尋ねられると、「ブーイングが起きないよう頑張ります」とサラリと返答。さらにここ2年の苦戦を問われても、「まぁモチベーションは4年に1度ぐらいしか上がらないんで。この試合に関しても、もうちょっと遊んでおけばよかったって(笑)。でもね、試合になれば、それはもう爆発しますよ」と、米国の記者をけむに巻くような受け答えに終始した。

いよいよ明日、現地時間の午後4時に公開計量を迎えるが、Tシャツの上からも引き締まった様子が見て取れた五味、言葉とは裏腹に、米国に帯同したジム生の緊張した面持ちからも、五味が相当気合いが入っていることが伝わってきた。MMAPLANETへ