仕事に満足できず、野心もない…。

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世界第2位の総合人材サービス企業であるランスタッドが、世界主要23カ国で労働者の意識調査を行った。意外だが、その中では、日本人の仕事の満足度が他国と比べ、著しく低いというのだ。

欧州で現在の仕事に対して強い満足感を抱いている労働者は全体の約20%、北米では30%なのに比べ、なんと日本ではわずか7%と、23カ国中22位だった(この調査では、1位はデンマーク、最下位は中国だった)。

ランスタッドでは、日本人の満足度の低さを「過去2年における日本経済の景気悪化」や「失業に対する不安」などが原因ではないかと分析している。確かに失業率は4.9%と、雇用市場は冷えついたままだが、1月の欧州の失業率は9.9%、アメリカでは9.7%と日本よりもはるかに高い。

また、昇進を強く希望する労働者の数も低く、中国が25%、北米が22%だったのに対し、日本はわずか7%にとどまった。

仕事に満足できず、野心もない――。なんとも活気に欠ける日本の労働者だが、その一方で転職への意識は旺盛のようだ。実に約70%の労働者が転職を希望しているという。求人倍率が0.46倍と低調にも関わらず、この数値は北米、欧州並みなのだ。

では日本の労働者はどういった意識で転職をしているのだろうか。

株式会社リクルートの「転職者の同行・意識調査2009年10月〜12月期」によれば退職の理由は「会社の将来性や方向性への不安」が最多であるものの、次の職場を選ぶ基準は「仕事内容」を基準にしている人が最も多かった。

転職をすれば必ず良い職場に恵まれる、とは限らないが、現在の不安は払拭することができる。今すぐに会社を止めることはないが、職場への不安や不満が募っているのであれば、常日頃から転職市場に目を配っていくことも必要なのかもしれない。

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