厚生労働省は、「仕事と生活の調和推進プロジェクト」の参画企業10社の2009年度取り組み結果を公表した。プロジェクト参画企業は次の10社。株式会社大和証券グループ本社、三井化学株式会社、株式会社眦膕亜▲ヤノン株式会社、住友商事株式会社、全日本空輸株式会社、鹿島建設株式会社、日産自動車株式会社、株式会社日立製作所、株式会社電通。

 各社のアクションプログラムの成果として、同省は、「制度自体の充実はもちろん、その運用や意識啓発を重視した工夫を行ったことにより、ワーク・ライフ・バランスに対する理解と意識が高まり、部署ごとにおける業務の効率化や社員の仕事に対する満足度も高まった」とまとめている。

 今後の課題としては、各社から「ワーク・ライフ・バランスという言葉は浸透しつつあるが、依然として誤解もあるため、引き続き周知啓発に地道に取り組んでいく必要がある」「一人一人が自分自身のこととして考えることや、職場内でのコミュニケーションがますます重要である」「1社だけでなく、社会全体で引き続き取り組んでいくという視点が大切である」などが指摘されている。

 【アクションプログラムの成果(効果的だった取組事例)】
<長時間労働抑制・業務改善のための取組>
○ノー残業デーの実施(定時に消灯及び空調の停止、人事部による見回り)
○マネジメント体制の強化(週間行動計画表による上司と部下の情報共有、管理職への研修、PC画面へのポップアップで上司と本人へ労働時間超過の警告)
○ワークルールの徹底(会議効率化ルールの制定、作業依頼打ち逃げメールの禁止、PCの強制シャットダウン)
(効果)メリハリのある働き方が社員に定着しつつある。業務の効率化により残業に頼らないワークスタイルが確立できた。

<年次有給休暇取得促進の取組>
○現場異動時や夏季休暇取得時など取りやすい時期や管理職に焦点をおいた休暇取得促進
(効果)年休の取得率の向上、社員の心身のリフレッシュが図られた。

<制度・環境の見直し>
○育児・介護休業制度、育児フレックスタイム勤務制度、短時間勤務制度の拡充等
○託児所の新設
○社会活動休暇の新設
(効果)男性も含め、制度利用者が増加した。

<意識改革>
○管理職・中堅層等ターゲットごとの研修の実施
○社員向けのワーク・ライフ・バランスに関するセミナーの実施
○各事業所の実施事例の共有
(効果)直属の上司が業務配分に配慮するようになるなど、ワーク・ライフ・バランスへの意識が浸透しつつある。

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