ジョゼ・モウリーニョ監督がロベルト・マンチーニ監督の後を継ぐという、インテルでの光景が再現されるかもしれない。だが、インテルのときと違うのは、今回はマンチーニ監督もすぐに新たなベンチを見つけるということだ。そのベンチとは、ユヴェントスのベンチであえる。イギリス『サンデー・エクスプレス』と『サンデー・ミラー』は、モウリーニョ監督がマンチェスター・シティへ、マンチーニ監督がユヴェントスへ行くのではないかと報じた。

マンCのオーナーはモウリーニョ監督に対し、実質的に白紙の小切手を用意しているという。モウリーニョ監督はマンC就任について、「自分で値段をつけてくれ」と求められたそうだ。つまり、すでに高額なサラリーを手にしているモウリーニョ監督(年俸900万ユーロ=約11億円以上)が、地球上で最も高い報酬をもらう指揮官となるわけである。モウリーニョ監督とインテルの契約には、600万ユーロ(約7億3500万円)の契約解除条項が織り込まれているとされるが、世界で最もリッチなマンCにとっては、これも問題にならないという。

そして、この「モウリーニョがシティに就任」のニュースは、「マンチーニのユーヴェ就任」というもう一つのニュースを裏付けることになる。ユヴェントスはチーロ・フェッラーラ監督の解任後、アルベルト・ザッケローニ現監督にチームを託したが、同監督は期待されたほどの結果を出しておらず、ユーヴェのフロントが理想的な後任としてマンチーニ監督に白羽の矢を立てたそうだ。実現すれば、モウリーニョ監督にとってはイングランドへの、マンチーニ監督にとってはイタリアへの復帰となる(ただし、モウリーニョ監督はマンチェスターにあるもう一つのチームの方が良いとしているが)。

しかも、マンチーニ監督は堂々と表玄関からイタリアへ戻ってくることになる。フラムによってヨーロッパリーグからの敗退を余儀なくされたものの、ユヴェントスはいつであってもユヴェントスだからだ。なお、クレイブン・コテージで行われたそのフラム戦が、マンチーニ監督とユーヴェ側のコンタクトの場になったという。マンチーニ監督はロベルト・ベッテガ副ゼネラル・マネージャーら、ユーヴェのフロントと接触したそうだ。マンチーニ監督に近しい匿名の人物は、「ロベルトにとってユヴェントスにノーというのは難しいことだろう。ユヴェントスを指揮するということは、マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリーのベンチに座るのとを同じ価値があるからだ」と話している。