「我々のサポーターたちは現実的だ。我々がインテルではないということを知っている。だが彼らは、我々がインテルを苦しめようとすることも分かっているんだ。疲れてなどいない。我々は上にいるチームに追いつきたいと願っている。現状に満足なんてしていないんだ。もっと頑張りたいし、ファンに何か素晴らしいものをプレゼントしたいと願っている。ただ、決して幻想は抱かせないようにしないとね」

20日のセリエＡ第29節でウディネーゼと対戦するローマのクラウディオ・ラニエリ監督は、前日会見でこのように明言した。ローマはスクデット争いにおいて、まだ白旗を掲げてはいないということだ。

現在インテルと勝ち点６差で３位のローマは、前節のリヴォルノ戦で３−３と引き分けている。ラニエリ監督は「インテルとの差を１ポイントではなく、３ポイント縮めたかった」と、リヴォルノ戦で勝てなかったことを悔いた。そのインテルについて、ラニエリ監督は「チャンピオンズリーグのチェルシー戦で素晴らしい試合をした。私はチェルシー戦でもインテルを応援したから、（準々決勝の）CSKAモスクワ戦でもインテルを応援する」と述べている。

ローマは27日に行われるセリエＡ第31節で、インテルとの直接対決を迎える。ホームでジョゼ・モウリーニョ監督率いるチームを苦しめる可能性について、ラニエリ監督は「最終カーブまで３試合。我々は決して道を失ってはいない。うまくやっており、これからウディネーゼ、ボローニャ、そしてインテルと戦う。その３試合が終わってから、どこに自分たちがいるかを見てみよう。最後の直線では、（フランチェスコ・）トッティも戻ってくる」と語った。だが、同監督は「スクデットはインテルが自滅するかどうかの問題だ」とあらためてつけ加えた。

また、あまりに謙虚すぎるのではないかとの指摘に対し、ラニエリ監督は次のように反論している。

「勝つのを恐がっている？　バカなことを。そんなことを言う人は、何も分かっていない。私のコメントは、私がどんな人間かを物語っているはずだ。そんなことを言っている人間は、ローマの指揮官がどんな人間で、どんなキャリアを送ってきたかを知らないんだよ」

「私が就任したとき、チームは集中治療をしている最中だった。人工呼吸器をつけている状態だったんだ。そして４カ月間で、我々は素晴らしいことをやってきた。たくさん満足できたし、熱意を感じさせるようになったんだ」

「今は少しペースが落ちた。でも、これまでにやってきたことをすべて忘れてはいけない。確かに、我々は以前のローマではない。だが、11カ月間もずっと最高の調子でいることなどできないんだよ。スクデットを獲得するチームは、トップコンディションじゃないときでも、１−０で試合に勝つものなんだ。そして、今の我々にはそれができていないんだよ」