14日のキエーヴォ戦で1−0と勝利を収め、10試合を残して首位インテルと勝ち点1ポイント差に迫っているミラン。キエーヴォ戦の終盤、MFクラレンス・セードルフが奪った1点は、オーナーのシルヴィオ・ベルルスコーニ氏にも自信を取り戻させたようだ。イタリアの首相でもある同氏は、一部の議員たちと話している中で、「私は信じている。我々は最後まで信じなければならない」と語った。

ベルルスコーニ氏の発言は、これまでから“一歩後退”と言えるだろう。シーズン中、同紙は何度となくチームを批判し、レオナルド監督に苦言を呈していた。4失点を喫してチャンピオンズリーグ(CL)敗退が決まったマンチェスター・ユナイテッド戦の後には、次のように述べている。

「今の私にサッカーの話はしない方が良いだろう。だが、私はいつも激怒している左派の人たちとは違う。ある議員が、ミランの敗北に泣いたと言ってきたが、私は『私だってミランのために泣いている。だが、私はさらに、お金も出しているんだよ…』と答えたんだ」

だがそれから数日で、状況は変わった。12日のカターニア戦でインテルが敗れ、ミランは終了直前のゴールで勝利をもぎ取った。また16日には、インテルがロンドンでチェルシーを破り、CLベスト8進出を決めている。つまり、インテルは3つのコンペティション(リーグ戦、コッパ・イタリア、CL)を戦い続けるわけだ。

その結果、ベルルスコーニ氏は具体的にスクデット獲得を期待するようになっている。それは、冒頭の同氏の発言が表しているだろう。