――聴かれる方はそれぞれ自分自身に置き換えて聴かれると思いますが、皆さん3人にとって想い出深い出逢いや別れのエピソードはありますか?

吉本:僕はすごく引越し経験が多いんです。この間、数えたんですけど、今までに15回ぐらい引っ越してるんですよ。近い所もあるんですけど、中には県をまたいだり、国をまたいだり、出逢いと別れを繰り返しているので。でも、この「旅立ちの歌」は、「さよなら」という曲じゃなくて、今から何かをしていこうという歌なので。そういう意味では日々チャレンジしたり、トライしたりですね。

徳永:僕は結構、放浪癖があるんですけど(笑)、プチ旅をチョコチョコするのが好きで。結構前に一人で高知県をツーリングした時に、たまたま知り合った男の人が同じバイクで香川から来ていたんですけど、すごく仲良くなって、一緒に走ったりして。今って、ちょっと知り合ったら「じゃあ、アドレス交換しましょう」とか、そういうのが当たり前じゃないですか。なのに、僕がその人に「せっかくなんで、アドレス交換しません?」って話したら、「いや、もう一回ここで会おうよ」って言ったんですよ。もう会えるかどうか分からないから交換するんじゃなくて、「絶対にまたいつか会えるよ」みたいに言うんですよ。

サウナで二人で裸になって話してたんですけど(笑)、缶コーヒーをおごってくれたり、すごく嬉しくて。楽しい旅ができたんですけど、ちゃんと「ありがとう」も言えずに。連絡先も知らないから、多分また会えるとしたら、もう一回高知に行ったらいるかもしれないぐらいの人が、意外と印象に残っていて。今は当たり前に、みんながどこでも連絡取れる時代の中で、そういう出会いで、その時の印象はものすごく残っていて、多分一生忘れないと思います。たまに携帯の中に名前が入っていても、「え、どういう人だっけ?」と思ってしまう人もいたりするから、逆にそういう刹那な出逢いは、すごく大事だと思いましたね。

大田:僕はdoaをやるということで大阪に旅立ちまして、東京を離れる時はすごく辛かった想い出があって(笑)。

徳永:俺らに引っ張られて、急に大阪に(笑)。

――今ではどうですか?

大田:慣れましたね。

――逆に、東京に来る方が旅立つような感覚になりますか?

大田:やっぱり、東京は匂いが合ってるという感じですね。品川とかに着くと、いつも「あぁ、東京っていいなー」って思うんですよね(笑)。なんか空気が、なんででしょうね。多分、高校を卒業してすぐ東京に来て、色んな想い出があるからですかね。東京で育ったというか、青春が詰まってるんでしょうね(笑)。大阪もいいなと思える部分がすごく多くて、大阪の良さが身に沁みてますけどね。

吉本:最初よく「大阪は無いわー」って言ってましたもんね(笑)。メッチャけなすんですよ。大阪の自転車に乗っているおばちゃんのこととか、「なんであの人達、あんなチリンチリン鳴らすの?」みたいな(笑)。

大田:もう慣れました(笑)。