「家庭用ゲーム機カフェ」はどんなところ? 中国の店に潜入してみた。

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中国・深センの繁華街に、「家庭用ゲーム機カフェ」を名乗る店がある。日本でもゲームができるネットカフェやマンガ喫茶は多いが、この店はあくまでも家庭用ゲーム機で遊ぶことに特化しているのが特徴。メーカーなどからゲーム使用の許諾を得ずに、最新のゲーム機を取り揃えて営業しているという中国らしい店なのだが、どのような営業実態なのかを探るべく、ナリナリドットコムの中国特派員が同店に潜入してみることにした。

◎店内の様子

この店は「深セン初の家庭用ゲームカフェ」との触れ込みで2008年10月にオープン。オーナーは店を始めるにあたり深セン市内を探索したところ、同様の店が見当たらなかったため、大々的にこのようなうたい文句で営業しているそうだ。

店内に入ると、まず料金を支払う受付カウンターがあり、その前にはファッション誌やゲーム誌などが並べられた本棚、そしてカウンターの先には6〜8人がけのソファー&テーブル席がズラリと並ぶ。それぞれの席はガラスやパーティションなどで簡単に仕切られており、テーブル上には32インチの液晶モニターが設置されている。プロジェクターが設置されている席も1席だけあったが、普段は使用されておらず、ゲーム大会などのイベント時に限り使われているようだ。

同店の料金システムは、ドリンクもしくはフードを注文すれば、35元の消費につき1時間無料でゲームが遊べるというもの。そのため、一緒に行く人数が多ければ多いほど、一人当たりの負担が少なくなる計算だ。ドリンク料金は20〜30元(約260〜400円)程度のため、2人で来店すれば少なくとも1時間は無料でゲームを楽しむことができる。ちなみに食事は30〜50元(約400〜660円)程度で、未成年者も来店できるようにお酒は提供していない。

ハードは注文時にWii、PS3、Xbox360の中からひとつ選ぶことになる。時間内は自由にハード及びゲームソフトを交換することは可能だが、同時に2つのハードや2つのソフトを選択することはできない。そのため別のハード、もしくは別のゲームソフトを楽しみたい場合は、一度返却の手続きを行う。また、プレイ時間が過ぎると、店員が延長するかどうかを確認してくる。延長したい場合は、さらにドリンクかフードを注文するという仕組みだ。

店内で遊べるゲームソフトの種類は2010年3月現在、Wiiが60本、PS3が16本、Xbox360が69本で、新作を中心に取り揃えられている。スタッフの話によると、ゲームソフトは「随時増やしている」そうだが、WiiとXbox360に比べると、PS3のソフトは圧倒的に少ないようだ。また、特に人気のゲームソフトは多くの人が同時にプレイできるように、数本ずつ用意されているという(基本は各ソフト1本)。ちなみに、ソフトはすべて正規に販売されているもので、海賊版(コピー商品)ではなかった。

人気のゲームソフトは、PS3とXboxは「ウイニングイレブン」シリーズとバスケットボールゲーム。Wiiでは「マリオ」関連のソフトが人気のようで、格闘ゲームは各ハード共通で人気があるらしい。基本的にこの店を利用する人たちは、数人で連れだって来ることが多いため、対戦ゲームが人気なのは当然と言えば当然だろう。とはいえ、「ファイナルファンタジーXIII」のようなRPGも扱っているので、1人で訪れて楽しむこともできるようだ。


◎地元の人たちの評価は…

気になるのは現地での評価だが、最新ゲームが安価(ドリンクかフード代のみ)で楽しめることもあり、ネットの口コミでは軒並み高評価を得ている。学校や会社帰りに立ち寄り、夕食を食べながらゲームを楽しむという客も多いようだ。今回は平日の夜と週末の昼に訪れてみたが、いずれもほとんどの席が埋まっていた。

5人で遊びに来ていた客の1人に話を聞いたところ、彼らは皆高校生で、「週2回くらいのペースで遊びに来る」とのこと。来店目的は「Xbox360のNBAゲーム」だという。中国の若者は自宅やネットカフェでオンラインゲームを楽しむことが多いが、この高校生はどきどきこのカフェを訪れては、友だちとバスケットボールゲームに興じることが「楽しい」そうだ。


☆日本の複合カフェ(ネットカフェやマンガ喫茶など)におけるゲーム使用のルール

日本ではネットカフェやマンガ喫茶での家庭用ゲーム機およびソフトの利用については、社団法人コンピュータエンタテインメント(CESA)と日本複合カフェ協会(JCCA)がきちんと許諾システムを整備している(2003年12月1日開始)。

JCCAの公式サイトに掲載されている許諾ソフトの一覧を見ると、ソフトはPSとPS2向けのみとなっており、PS3やWii、Xbox360の最新ゲームをネットカフェやマンガ喫茶で利用することはできない(※許諾を得ずに設置している店は存在している)。