部屋丸ごとキティやガンダム! 入居率UPを後押しする松山の“キャラ部屋”

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景気低迷などの影響もあり、賃貸物件も入居率の低迷が叫ばれている中、今愛媛県の松山市ではちょっと変わったリフォームを施された部屋が話題だ。「くまのプーさん」や「ハローキティ」など人気キャラクターの内装をほどこした“キャラ部屋”が登場。募集広告を出して短期間で入居者が決まるなど、人気を集めているという。

【写真】キティちゃんいっぱいの部屋や、プーさんの森のような部屋

「くまのプーさん」や「ハローキティ」といった“キャラ部屋”をオーナーに提案しているのは、松山市にある不動産仲介の「三福綜合不動産」。いずれも、築15〜20年のマンションの1LDKを壁紙や床など丸ごとリフォームすることで、“キャラ部屋”に改造、ファンにはたまらない世界観ある部屋を作り上げた。

例えば“プーさんの森のような部屋”は、プーさんの壁紙やはちみつ色の床、キッチンもオレンジ一色と、まさに“プーさん”の世界観そのままに。“キティちゃんいっぱいの部屋”に至っては、床がピンクの格子柄で、キッチンやクローゼットもショッキングピンク一色という、まさに“世界に一つだけ”の部屋に仕上がっている。気になる家賃は、共益費・水道代込みで5万5000円と、松山市の1LDK平均家賃・4万円程度より高めだが、“プーさん”“キティちゃん”共にすでに昨年の冬より入居済みだ。

「どうせ新しくするなら、10人いたら8〜9人は『えっ!』と顔をしかめるような部屋の方が、引きがあるんじゃないかと思ったんです」とは、三福綜合不動産の代表取締役・中矢孝則さん。「今では“オシャレな部屋が当たり前”じゃないですか。このご時勢ですし、普通にリフォームしても入居者が決まるかどうか不安だったんですよね」と、意外にも不安材料が“キャラ部屋”誕生のきっかけだという。

この“キャラ部屋”が人気の理由の一つに、徹底し世界観を守る“作り”があるが、そのこだわりを維持するため、完成するまでのハードルはやはり高いのだそう。

「壁紙や床、建具の色合いなど部屋のトータルコーディネートが重要なため、全部取り替えるタイミングの物件がいいんです。ちょうど築20年弱くらいがそのタイミングなのですが、そうそう都合よく空くこともないので辛抱強く探したり待ったりしますね。そういう物件が出てきたら、今度はオーナーさんの説得が大変です(笑)。リフォーム費用も、100万〜150万円と通常の1.2〜1.5倍かかるんですよ」(中矢社長)

とはいえ、中矢社長の頭の中には次の“企画”もたくさんあるそうで、「次は、30〜40代の男性向けに“ガンダムの部屋”をつくりたいですね。後は、部屋の天井がプラネタリウムになる部屋とか、ロッククライミングができる部屋、あとは全体を黒尽くめにした部屋とか…。いろいろ考えていますよ!」と、アイデアの泉はまだまだ尽きないようだ。

若い女性をターゲットにし、話題性だけでなく実際の入居率もUPさせた“プーさん”や“キティちゃん”をモチーフにした“キャラ部屋”。これからは、単にオシャレというだけでなく、ユーザーの志向やニーズに合わせたオリジナリティーあふれる部屋が、人気部屋の定番になっていくだろう。地方から始まった“キャラ部屋”人気が、今後全国にどう波及していくか楽しみなところだ。 【東京ウォーカー】

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