打倒「餃子の王将」!?″王将芸人″ブームに便乗した「大阪王将」のメディア戦略

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 全国、全ての店舗で黒字経営(2009年度)し、なおかつデフレ不況の世の中で、前年比14.5%(09年3月比)という創業以来の伸び率を達成した「餃子の王将」(王将フードサービス)。直営店339店、FC店183店と計522店舗(09年3月現在)ものチェーン展開をし、今年に入って、すでに5店舗新規オープンするなど、不況なかで拡大戦略を続ける「餃子の王将」の企業力が、飲食業界は当然のこと異業種からも熱い注目を浴びている。

 そもそも、ここまで「餃子の王将」が、景気がいいのはなぜか? もちろん、「餃子の王将」のウリである、「安くてボリュームのあるメニューと目の前で調理して出来立てを出すというスタイルが不況下の日本にマッチした」というのが一番の理由であろう。だが、テレビメディアの影響力もあったに違いない。というのも、創業以来の伸び率を記録した09年より少し前から、吉本芸人などがテレビで「餃子の王将」を口にするケースがたびたびあったのだ(記事参照)。

 「餃子の王将が好きすぎてたまらない」と公言する雨上がり決死隊・蛍原を中心にテレビで「餃子の王将」の名を口にする芸人が増えてゆき、『リンカーン』(TBS系)での蛍原の餃子当てゲームや『アメトーーク』(テレビ朝日系)での餃子の王将芸人企画に繋がった。

 『アメトーーク』の餃子の王将芸人企画の放送日は、08年7月24日。しゃべりのプロである芸人がテレビで「餃子の王将」がいかに美味いかをトーク。これほど効果の高いコマーシャルもないだろう。

 このような吉本芸人たちの"「王将」押し"を見ていたのだろう。本家・分家という関係でありながら、過去に屋号問題でゴタゴタがあり"餃子"を抜くことで決着がついた「大阪王将」(イートアンド株式会社)が、便乗作戦に乗り出していた。「大阪王将」の本拠地・大阪を中心に、ローカルの情報テレビ番組などで「美味しい餃子の作り方」を従業員が披露するなど、メディア進出を繰り広げていたのだ。事情をよく知る関係者が明かす。

「実は『大阪王将』が吉本とタイアップして、『大阪王将餃子宣伝部』という企画を立ち上げたんです。09年の4月から9月まで、ブログ形式で吉本芸人が『大阪王将』の餃子をアピールしました。トミーズ、はんにゃ、COWCOW、スマイル、フルーツポンチ、ロザン、天津といったメンツが、方々で『大阪王将は美味しいよ』とアピールしましたが、やはり食べ慣れてない感がありありでしたね」

 また、とある生番組では、ゲストのハイヒールモモコが「大阪王将」の特集内で「あっ、『餃子の王将』や『餃子の王将』や!」と繰り返し、進行役のアナウンサーが「『大阪王将』の○○さんにお越しいただいています」と訂正する場面も見られたという。

 一連の「大阪王将」のメディア戦略にどれほどの効果があったかは明らかではないが、少なくとも雨上がり決死隊やブラックマヨネーズら"王将芸人"が見せた熱気が、トミーズやはんにゃから感じ取れなかったことだけはまちがいないようだ。



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