現在の求人市場について語る南壮一郎氏

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厚生労働省が発表した今年1月の有効求人倍率は0.46倍となった。この数字を額面どおり受け取ると、就労可能な仕事は2人に1件以下という状態になる。

しかし、そんな不景気の中でも年収1000万円以上の求人は増えているようだ。
「最近は社長・社長候補募集という案件が増えています。現在、弊社のサイトで公開しているだけで6件もあります」と話すのは、株式会社ビズリーチの代表取締役・南壮一郎氏だ。2007年8月にオープンした「ビズリーチ」は年収1000万円クラスの求人情報のみを扱う会員制サイトである。

では何故“社長募集”といったハイクラスの求人案件が増加しているのだろうか。そこには不景気ならではの理由があった。

「日本航空が稲盛和夫氏を会長として招致したケースと基本的に同じです。経営が振るわない会社を立ち直らせるために、新しいノウハウや人脈を持っている人材をトップに据えてドラスティックな改革を進める、という手法が有力になってきました。加えて、地方の中小企業の経営者の方々が高齢化しているというのも一因でしょう。経営者の方々が自身の後継者を探すというケースも増加していると聞いています」と南氏は求人市場の背景を語った。

とはいえ、そういった求人情報を、一般求人サイトや紹介会社でお目にかかれる機会などはまず少ない。南氏は「ビズリーチに登録していただく際は採用企業、ヘッドハンター、求職者ともに審査を受けていただく必要があります。一定水準を満たした方のみが登録することにより、サイトの品質を保っています。また、企業からは一切料金を頂戴せず、会員からいただく会費のみで運営することにより、求職者第一主義を実現しています。このシステムによって、企業様と求職者様双方から高い信頼をいただくことができ、従来インターネット上に現れなかったような求人情報も集まるようになりました」と自社のシステムを説明した。

求人市場の数字だけを見ると、やはり転職は難しいように感じる。しかし、不景気だからこそ生まれる求人案件もある。年収1000万円以上を目指すビジネスパーソンにとっては、こんな時代こそが転職最大のチャンスなのかもしれない。

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