「家事・育児に今以上にかかわりたい」と思う父親が増加しているにもかかわらず、実際に父親がかかわっている家事・育児の内容や割合は、4年前とほとんど変わっていないことが、ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ次世代育成研究所」の調べで分かった。また、「自分は妻に必要とされている」と感じる父親の割合が4年前と比べて約15ポイント減少するなど、家庭で孤立しがちになっている父親像が浮かび上がっている。今回の乳幼児の父親に関する意識調査は、2009年8月に実施され、首都圏の父親4574人から回答を得た。2005年に続き2回目となる。

 調査によると、「家事・育児に今以上に関わりたい」と思う父親は、2005年に47.9%だったが、2009年は54.2%に増加している。

 ところが、父親がかかわっている家事・育児は、4年前と比べてほとんど変わらず、4年前に比べて明らかに増えたのは「食事の後片付けをする」(05年28.8%→09年33.1%)であった。一方、減少したのは「子どもと一緒に室内で遊ぶ」(05年46.8%→09年42.7%)で、それ以外に大きく増加・減少した項目は見られなかった。育児休業を取得した父親も05年の2.4%から、09年は3.9%と微増したのみ。

 こうした中、「自分は妻に必要とされている」と感じる父親の割合が4年前と比べて減っている。 配偶者との関係では、「妻と毎日子どもやそれ以外のことについて話している」という人の割合は、7〜8割だが、「自分は妻に必要とされている」という人の割合が05年の35.3%から09年は21.1%と14.2ポイント減少している。

 父親が今後不安に思うことを聞いたところ、上位3つが「将来の子どもの教育費用が高いこと」(70.2%)、「育児費用の負担が大きいこと」(61.4%)、「自分の収入が減少しないかどうか」(48.5 %)で、お金に関する事柄であった。子育ての費用面での負担感や自分の収入に関する不安が4年前に比べ拡大している。  

 同社では、こうした結果について「家事・育児に参加したいという気持ちがあっても、実際にはできず、先行き不透明な社会の中で自信をなくして苦しい立場に立たされている父親の姿が見られる」と分析、「不況といわれる中、国や自治体は子育て支援にいっそう力を入れること、企業は制度づくりだけでなく制度が実際に活用されるようなしくみや風土を確立していくことにより、父親をサポートすることが求められている」とコメントしている。

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