企業の経営トップの多くは人材育成を重視すると回答しているが、教育研修予算を十分に配分しているとは言えないようだ。財団法人日本生産性本部(谷口恒明理事長)の調査によると、将来のコア人材へ重点的に機会や予算を配分する方針の経営トップは6割を超えたが、教育研修担当者の5割弱は、選抜人材教育への年間教育予算は「10%以下」と回答した。

 研修機会・予算の配分の経営トップの考え方を聞いたところ、「できるだけ多くの人に平等に配分」が24.1%(「その考えに近い」4.3%、「どちらかといえば近い」19.8%)だったのに対し、「将来のコア人材へ重点的に配分」は61.2%(「その考えに近い」20.7%、「どちらかといえば近い」40.5%)に達した。

 一方、年間教育研修費用に占める「選抜人材教育」の割合について、教育研修担当者に聞いたところ、「10%以下」が46.9%を占めた。選抜人材教育の対象者数が全社員に占める割合が多くないこともあるが、コア人材への教育投資の重点化が行われているとは言えないのが現状だ。

 また、「次世代の経営幹部となる人材が不足している」「業績が厳しいときでも人材育成投資は変わらず継続していくべきだ」と回答した経営トップはともに8割を超えている。

 ところが、教育担当者の調査では、今年の教育研修予算が「やや減少した」26.7%、「大きく減少した」22.4%という結果になっており、経営トップの回答と実際の教育実態には違いが出ている企業もあるようだ。

 同調査は同財団会員企業など1050社を対象に実施し、経営トップ116件、研修教育担当者120件の回答を得た。

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