NTTレゾナントは21日、「コスト削減と働くモチベーションに関する意識調査」の結果を取りまとめ発表した。それによると、コスト削減を予定している経営層の約半数が社員のモチベーション低下を懸念し、コスト削減と社員のモチベーション向上を両立したいという思いが浮き彫りになった。

 社員規模10〜299人の中小企業の経営層(部長職、取締役など)を対象に、インターネットアンケートを実施し、420人から有効回答を得た。また、同社では約500人の社員を対象にした調査を、1月14日に発表しており、今回の調査では社員と経営層の意識の差についても比較している。調査結果のポイントは次のとおり。

(1)交際費の削減をはじめとした様々なコスト削減策が実施されている。
 08年9月以降、実施したコスト削減策のうち、「交際費の削減(お客様の接待抑制、禁止など)」をはじめとした、即効性が高く、すぐに実行できるコスト削減を実施していることが明らかになった。経営層がコスト削減の効果を早期に求めていることがうかがえる。

(2)約半数がコスト削減によって、社員間で不満が出ていると感じている。
 企業が実施したコスト削減によって、社員間で不満が出ていると感じている経営層が、48.8%と約半数いる結果となった。また、その不満として「現場を理解していない」44.4%次いで「働きにくくなった」43.4%、「業務を理解していない」40.5%であった。少なくとも4人に1人が、コスト削減によって現場の業務に支障をきたしていることを把握している。一方、「対応策を実施していますか。」という質問に対して69.8%が「実施していない」と答え、対応が遅れていることが明らかになった。

(3)コスト削減を予定している経営層の約半数が、懸念することとして「社員のモチベーション低下」をあげる。
 「今後も継続的にコスト削減を実施しますか」という問いに対して、「積極的に実施する」24.3%、「実施する」65.0%と、引き続きコスト削減を実施する意向を示した経営層が約90%をしめた。その際に一番懸念することとして、「社員のモチベーションが低下すること」45.3%と最も多く、コスト削減にともなう影響が社員の業務に及ぶことを懸念している経営層が多いことがうかがえる結果となった。また、「懸念していることを解決したいですか」という問いに対して、「大変思う」・「思う」が91.2%とコスト削減にともなって発生する懸念事項をクリアにしたいと考えていることが明らかになった。

(4)約半数が、コスト削減が社員のモチベーションを下げると回答。
 「コスト削減が社員のモチベーションを下げる要因になっていますか」という問いに対して、「大変思う」8.6%、「思う」45.5%と過半数が回答。コスト削減と社員のモチベーションの関係性を考えていることがうかがえる結果となった。また、「コスト削減を実施しながら、社員のモチベーション向上につながる施策があれば実施したいですか」という問いに対しては、95%の経営層が「大変思う」・「思う」と回答するなど、コスト削減しながらも、社員のモチベーションを下げない施策を模索する経営層の姿勢が明らかになった。

■ 社員を対象とした意識調査との比較ポイント
(1)経営層・社員ともにコスト削減によって働くモチベーションが低下することを強く懸念している。
 中小企業で働く社員から、コスト削減を実施する際に一番考慮して欲しい点として、「社員の働くモチベーション」53.6%と最も多い結果となった。また、第二弾である本調査では、コスト削減が社員のモチベーションを下げる要因になっているかという問いに対して、「大変思う」8.6%、「思う」45.5%と過半数が、コスト削減と社員のモチベーションの関係性を考えていることがうかがえる結果となった。このことから、経営層・社員ともに、コスト削減によって働くモチベーションが低下することを強く懸念していることが明らかになった。

(2)コスト削減に伴う社員の不満を経営層が解決できていないことが課題。
 コスト削減に伴って、業務が非効率になったと感じますか。という問いに対して「感じる」52.1%と過半数の社員が回答した。一方、経営層を対象とした本調査では、コスト削減によって、社員間で不満が出ていると感じている経営層が48.8%。そのうち、対応策を実施しているかという質問に対しては「実施している」が30.2%という結果にとどまった。現場の社員がコスト削減によって持っている不満に対して、認識はありながらも経営層が迅速に対処できていないという課題が浮き彫りになった。

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