2009年に全国の警察が大麻の所持や栽培で摘発した件数が2月25日、警察庁のまとめで明らかになりました。それによると、前年比173人(6.3%)増の2931人で、統計の残る1956年以降、最多だったそうです。

 詳しく見ていくと、栽培事件は38件増の312件で過去最多。押収した大麻草も1万419本と2.7倍に増加。室内で個人が使う分を栽培した事件だけでなく、山などで大量栽培する営利目的の事件もありました。警察庁は「密輸が大幅に減り続ける一方、国内生産の比重が高まりつつある」と分析しています。
 
 年齢別の摘発人数は、20代が83人増の1586人で全体の54%。30代は129人増の806人で、増加幅は2年連続で最多。次いで40代が31人減の238人、未成年が13人減の214人、50歳以上が5人増の87人と続いています。

 また、覚せい剤の使用や所持で摘発されたのは663人増の1万1688人で、2年ぶりに増加。押収量は約43キロ減の358.4キロで、3年連続で300キロ超え。覚せい剤の密輸事件は87件増の164件と激増。航空機で荷物などに隠して持ち込む小口密輸の割合が高まっているといいます。 

 昨年は、酒井法子や押尾学の薬物事件が世間を騒がせましたが、芸能界のみならず、一般社会にも広く浸透してきた覚醒剤。暴力団ルートのほかに、外国人との接触からの販売ルートも加わったことや、以前は注射器を用いることが主だったのに対し「あぶり」と呼ばれる吸引での摂取方法に変化してきたことなどが、浸透の大きな要因だと精神科医の佐藤有樹さんと、医療ジャーナリストの山本卓さんが共著『薬物依存』で指摘しています。

 「一回だけ」と思ってインターネットで覚醒剤を購入した主婦は、止めることができずにハマってしまい、売人逮捕により彼女も逮捕されてしまいました。首都圏有名大学のアメリカンフットボール部の学生は、自宅で栽培した大麻をキャンパスの内外で売りさばいていたと言います。

 使用したことがある人にしか分からない「快感」がそこにはあるのかもしれません。ただそれも一瞬のこと。白髪が増え、髪の生え際もかなり際どくなった押尾学容疑者を見ていると、人生を棒に振るってこういうことなんだと思い知らされます。



『薬物依存』
 著者:佐藤有樹 (著), 山本卓 (著)
 出版社:ベストセラーズ
 価格:740円
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