第5試合 ヘビー級/5分3R
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
Def.2R終了/TKO
アンソニー・ペロッシュ(豪州)

ベン・ロズウェルの欠場により、大会直前で出場が決まったペロッシュはミルコより頭一つ背が高い。オーソドックスで構えるペロッシュは、さがりながらもワンツーを放っていくが、ミルコはアッパー、そして、追いかけるように左ハイを返した。

シングルレッグで飛び込んだペロッシュが、ミルコをケージへと押し込み、テイクダウンを狙うも、その頭を押さえ込んだミルコが側頭部にパンチを落とすと、そのまま潰してスタンドへ。ペロッシュの突進を難なくいなすと、左のストレートでペロッシュをケージまで吹っ飛ばした。

及び腰で、パンチから組み付きにくるペロッシュ。ミルコがことごとくその試みを遮断すると、後退しながら早くも手詰まり感を露呈。遠い距離からタックルで飛び込むも、やはりミルコに潰されてしまう。

残り1分、歩みを進めるミルコは左ストレート、左ミドルを単発で繰り出し、ペロッシュのタックルをきるとボディ、側頭部にパンチを落としていった。

2R、後退するペロッシュをゆっくり追いかけるミルコは、アッパー、右のパンチでペロッシュをグラつかせると、そのタックルをきって、すぐに立ち上がる。

ミルコのパンチからミドルがヒットしたところで、ペロッシュも手数を返し、すかさずタックルで飛び込むが、もはやテイクダウンを奪うためのものではなく、ミルコの反撃から逃れようとする引き込みのようでもある。

スタンドに戻ったミルコに、パンチから組み付き、ケージへ押し込んでいくペロッシュに、ミルコは差し合いで押し返していく。ミルコが打撃を放つ前に、真っ先にタックルで飛び込むペロッシュ。潰されるやガードを取り、これを無視してミルコが立ち上がる――という展開が続いていたが、ここで上になったミルコが左のヒジ打ちをクリーンヒットさせると、ペロッシュは額から大流血。残り40秒、ミルコのパンチを貰うや、またしてもタックルで飛び込み、案の定、潰されて、すぐにガードで下になったペロッシュだが、これを追いかけたミルコは強烈なパウンド、半身になっていたペロッシュの側面を打ち抜いた。

ここで試合は2Rが終了したが、ペロッシュにはドクターストップの裁定が下され、ミルコがUFC戦績を3勝3敗の五分に戻した。