一般的に「国道」と言えば、多くの乗用車やトラックが絶え間なく行き交い、道路脇にはコンビニエンスストアやガソリンスタンドが立ち並ぶ、整備の行き届いた道を想像するでしょう。「国道」とは読んで字のごとく、県や市ではなく国が管理する道なのだから当然といえます。しかし、実際には「国道」と名が付いていながら、舗装もされておらず、ガードレールもなく、道路脇に「危険!落ちたら死ぬ!!」と書かれた看板が置かれているような国道が存在するのをご存知ですか?

 その「危険!落ちたら死ぬ!!」の看板がある国道は、岐阜県岐阜市と石川県金沢市を結ぶ国道157号線。一見、岐阜・石川両県の県庁所在地を結ぶ重要な幹線かと思いきや、この道を通って両県を移動しようとするドライバーは"命の危険"を覚悟しなければなりません。

 国道157号線を岐阜県側から進み、大規模な断層で有名な岐阜県根尾村に入ると、快適な2車線道路だった国道の道幅が車1台ギリギリの幅になります。その後、国道は広くなったり狭くなったりを繰り返し、集落も途絶え、本格的な山の中に突入すると突然「これより先、道路幅員狭小のため、大型車通行不能」の看板と共に「危険!落ちたら死ぬ!!」の看板が目に飛び込んできます。付近は道幅≒車幅、片側は山の斜面、もう片側は谷底。もはやUターンすることもままなりません。しかしこの道路はれっきとした国道なのです。

 津軽半島最北端の竜飛岬にある「階段国道」はテレビなどで有名になりましたが、この他にも、岐阜県八百津町の国道418号線には「30年近く通行止めが続いている区間」があり、福井県南越前町の国道417号線では「落石で完全に破壊された『落石注意』の看板」を見ることができます。

 これらの、国道ならぬ「酷道」は、幸か不幸かこの先も大々的に改修される予定はないので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか? ただし十分な準備、さらに「自己責任」が要求されることは言うまでもありませんが・・・。



『酷道を走る 』
 著者:鹿取 茂雄
 出版社:彩図社
 価格:1260円
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