懲役6カ月の「日本の漫画7冊」とは:米国で児童ポルノ法違反

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David Kravets


日本の本屋で撮影。Flickr/EverJean

米国のコミック本コレクターが、児童との性交および獣姦の様子を描写した日本のコミック本を輸入・所持したことを認め、懲役6カ月の判決を言い渡された。

Christopher Handley被告は、「児童の性的虐待を視覚的に表現した猥褻物」を所持していた嫌疑について2009年5月に有罪を認めた(日本語版記事)。[2006年に税関職員が、Handley被告宛ての日本からの小包を開梱した際に発覚、告訴された]

Handley被告は、今年の2月11日(米国時間)に、アイオワ州で判決(PDF)を言い渡された。

40歳のHandley被告は、児童ポルノ禁止法『2003 Protect Act』の下で起訴されていた。未成年が性的な行為に関わる様子を描写し、「正当な文学、芸術、政治、科学的価値」を欠くマンガや図画、彫刻作品、絵画を禁止する法律だ。容疑者が属するコミュニティの人々が「わいせつ」だと見なすであろう表現物を対象にしている(日本語版記事)。

Handley被告は、実写による児童ポルノの収集や閲覧という証拠なしで、マンガ本の所持により同法の下で有罪となる米国初の人物となった。

Anime News Network』の編集者Christopher MacDonald氏は、電子メールでの取材に対して、「アニメファンのコミュニティは、この件については最初からHandley被告をサポートし、米国法廷と法体系を批判する姿勢だと言える」と語った。

Anime News Networkによると、今回問題になったコミック本は以下の7冊だ。[リンクはAmazon.com。各タイトルの末尾にあるのは英語訳]

WIRED NEWS 原文(English)

  • マンガ『シンプソンズ』の「児童ポルノ」所持で有罪2010年2月4日
  • 日本のマンガを集めていた米国人、児童ポルノ禁止法違反で有罪に2009年5月29日
  • 日本の「ヘンタイゲーム(エロゲー)」、英語版の新ダウンロードサイト登場2008年7月3日
  • マンガポルノも対象:米下院、「ネット上の猥褻作品に罰金30万ドル」法案を可決2007年12月7日
  • 自己防衛を図る「米国の成人向けコミック業界」2002年8月6日
  • バーチャル児童ポルノを禁じる新法案が米下院を通過2002年7月1日
  • 米最高裁、バーチャル児童ポルノを「承認」2002年4月17日
  • アニメからアダルトまで、日本の大衆文化を世界に発信する『Jリスト』2004年4月16日
  • ウェブで増殖する児童ポルノを支えているのは誰か2000年8月28日
  • 米国人が英語で描いた「日本の少女マンガ」を、ブラッド・ピットが映画化へ2008年8月5日
  • 『ワイアード』誌で日本漫画特集:「Mangaはどのように米国を征服したか」2007年11月9日